[209]
[209]
「輪舞曲」
天使達の輪舞曲が聴こえてくる。
わたしはそれを
曇間から街を魅了する
光のドレスのようにしか
はじめは見えなかった。
そのドレスの光に包まれた
本屋さんは言った。
「海外作家のハからの並びをやっといて。時間あれば、その先もお願い。」
かなり、足は重たいけれど、まぁいいか。
「承知しました。」
また、バスの運転手は言った。
「○○○でございます。」
聞こえないほどのかぼそく
くしゃくしゃした声で。
「あいつ、○○だから○○○なんだよ。」
「あ、それで、そのようなニュアンス。」
遊園地は言った。
「どれだけ回しても楽しいものだね。白馬くん。」
無機質ではないのです。ですが、そのように見えてしまうのは、自覚症状もあるのですが、ひどく胸が痛みます。
「隣のジェットコースターや、その奥のコーヒーカップが、今日も人を乗せていて、本当に、、嬉しく想います。」
苦手な歌さえ、歌っているのに。
スーパーは言った。
「仕入れもさることながら、レジも大変です。」
「ヒ・ト・デも少ない。」
「や、やっべぇ、から、、それ言っちゃ(極小の氷の綺麗な結晶)」
アルストレメリア(百合水仙)は言った。
「あまりにも、力が無く、頼りのない、この声を聞いて下さい。聞こえなかった方々は、夢のなかで、その破片でもよいので、感じられますように。
この世界が本当の本当に、良くなりますように。それから、あなたが、誓いさえ忘れますように。わたしの蟠りを解いてくれる、この大気や血のように。」
タクシーの運転手は言った。
「近頃は、TPOを、わきまえない若者が増えたもので。」
「それは、大人が定めた、ゆとり教育というやつですよ。」
「あっはっはは!間違いないね!」
「いや~、困ったものですよ。本当に。」
それから、運転手は、何事も本当にありませんので、左ウィンカーを、パチパチと表示させてから、街角の美人が視界に入った。
某居酒屋チェーン店は、言った。
「なんて言ったって、高所得者はイジワルですからね。」
客は、悔しそうに言った。
「そうそう。イジワルを教えてくれないんです。ほら、言うじゃないですか。憎まれっ子は世に憚る。」
「ふふっ。」
「お会計を!」
とある水商売業は言った。
「艶のあるのを、揃えるしかないのです。」
「いやいや、聖職と言えども、こちらも、そんなものですよ。この御時世、」
機械工場のとある機械は言った。
「外は、どんな世界なんだろう。」
隣のとある機械も言った。
「今日も、○○さんを大好き!」
病院は言った。
「お金は、いらないと、言っているのに。ここは、パラダイスになって欲しい!この病院に入院してくれた、全ての人が無事に、帰っていけますように。」
研究所は言った。
「あまりにも、近頃は、カテゴライズされ過ぎておる。この前のニュースでも、そうであったろう?」
助手は言った。
「ええっ、結局、元を辿っていけば、酷似あるいは、同一のものですよね。」
大家は言った。
「今月も、また、滞納ですか…、何ヵ月続いていると、お想いですか!夜逃げしたって、地獄の果てまで追いかけますからね。」
天国の果てに、逃げ込みますからね。
「ぬ、それは、気付いてないようですが、地獄なんですよ。」
これは、よい塩梅だ。
南半球側の空は言った。
「今日も、みなさん、生きていますね。1万年前も、同じでした。そして、あの日よりも前から、同じ想いです。
生きていれば、不可思議なほど
必ず、良いことあるから。」
南半球側の夜風は言った。
「今日も、人や街は澄んでいるけれど
今宵の月ほど、澄んだ輝きは、どこを探しても
ないことでしょう。」
海王星は言った。
「結局、太陽系の世界の噺でしょ?水星さん。」
「わたしも、そのように想います。おそらく、人は神様の似姿なのですから、太陽系外の諸銀河様方も、どこか似ている存在でしょう。」
「おぉ!今後も、愉しく生きていきましょう!」
「ええ、ワルツでも、踊りましょう。」
木星は言った。
「何度、手を繋いでも、楽しい楽しい!」
天国は言った。
「ああ、また地上に愛しい友が誕生していった。」
「うん…、気持ちは、分かるよ。」
「いつまでも、いつまでも支えていよう。そばにいよう。」
神様は言った。
「わたしを、我が子達は、神様と呼ぶ。その度に、わたしは、このように想う。
お、神様と呼ばれても困る。困っちゃうな~~
愛しい、愛しい我が子よ。
せめて、パパやママと呼んで欲しい。」
アリクイは言った。
「アリばかり食べていてもなぁ。まぁ、仕方がない…
嘘。」
水晶の城は言った。
「今日の天使やフェアリーも、素晴らしかったなぁ…、そうだ!今度、わたしのお臍で、くつろいでもらうために、招待状を贈ろう。」
以上、これらについては
あの月や太陽、星辰、物語というものが
今、この瞬時も
生き生きと弾け飛んでいるように
全て、同時に、起きた出来事であった。
#アミュースケールトン #総合芸術家見習い
#詩 #ポエム #写真 #内包とは? #芸術
#本 #ニューメルヒェン #ゲーテ的世界観
#疾風怒濤 #ストゥルムウントドラング
#メランコリック
#一声説 #一我説 #一篇説 #輪舞 #輪舞説
#散歩 #作家 #物語 #メルヒェン作家 #横浜
#日本 #artist #art #poem #japan #tokyo #yokohama
#onelove




