[205]
「205」
「死神と神父、それから人のよろこびと。」
日蝕の痰がからまっております。
ここには英雄はいないようなのです。
わたしは、一歩も外を出られませんでした。
虹ばかりがわたしを蝕んでおりまして
マンドラゴラの根や血を吐いていても
その先は、見えません。
年齢や階級または
ヒエラルキーといったものが
この世界では、どうやら大事なようなので。
「一方では、どんぐりの背比べ、というものも、あるようですよ。」
あなたが紅葉であるならば
わたしは、枯葉の絨毯
魔法使いの弟子です。
「はじめに言ありき。」
言とは、やはり、行為や業のようなものでしょうね。
生きていることが詩なのです。
「さあ、乗って下さい。よろしければ、窓もご自由にお開け下さい。この乗り物は、生き物ですので。」
AIのロボットは親密になりたがっているようなのです。
イルミネーションも同様です。
それから、価格破壊も、LEDも。
「先日は、いつ心のなかにある教会や伽藍に往かれましたか?」
神仏習合とは、この上ない
日々のカルテであり、食卓のようで…
ここかしこは、巨人族様も、小さくなられます。
わたしに、パンを下さい。
「神の御言葉ひとつひとつで、私達は、生きております。」
それが、フォークとナイフ
または、箸やチョークというものでしょう。
「それは歴史を切り取る鋏ということでしょう?あなたも悪人ですねぇ。」
人身売買は、やはり、時代遅れな、ようですね。
奴隷制度やスポーツ選手も?
「どこもかしこも、コロッセオのように見えてしまって。辛いのです。」
あなたの吐息だけが、わたしの生き甲斐です。
青い瞳や赤い髪の毛や、あなたの排泄でさえも。
「どうやら、夜の家に帰るときは、母や父、嫁の燈籠やの電気を道標にしていたようですね。」
匿名希望が殺到している
古今東西であり、昨今ですからね。
ね。
秘密の途を、わたしに案内して下さい。
「どこまでも、憑いてこれますか?」
どこまでもついていきます。
わたしをあの…あの故郷へ、と、連れていって下さい。
「まだ早すぎます。あなたには、まだ、早すぎます。」
天上の愛こそが!地獄の愛にも、通じているのです。
たとえ、片腕が無くなったとしても。
そうすれば、この現代や今今においても
馬車は、このアスファルトを駆けていくでしょう。
水車小屋もそうです。
「ここにたたずむしか、今は、できません。」
それがホムンクルスというものですか。
万物溶解液や賢者の石。
やはり、帝王学とは
先天的、あまりにも、先天性を
守護するための、教育だったのです。
それは、場所や人種
あるいは、相性というものを選ばないのです。
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