[5]~[9]
[5]
仮我が崩れていくさまに、人は美しさや魅力を感じる。何故ならば、それこそが、人の本願であるから。
[6]
天使や悪魔、人間や自然、神、全ての存在が喜ぶ唯一の行いを超作という。また、それを実践し、日夜行えるようになることが、古今東西、人類の課題であり、使命であり、悦びである。
[7]
『アルカヘスト』
街中を照らすほどの街灯や
賑やかな旋律でさえも
ぼくにとっては、乏しく感じるのです
そこには、アイデンティティーが生きておらず、逃避しているからです
ぼくには、あたりまえなことは、一つとして無いのですが
一体それは、どこから来て、どこに還るのでしょう
黄金を告げた賢者達の言が
いつからか風化してしまいました
なんて嘆かわしいことでしょう
ぼくのなかのなかにあるポエジーや
人々のなかのなかにあるリーディングは
決して忘れてはならないのです
それは心のなかのなかに、いつの日にも、宿っていて
憧憬を消そうとしても、消えないのと、同じです
それはアーリオン伝説のように
とこしえからとこしえなのです
つまり、葉脈に眠る秘儀や
子供達の無垢なる輝きは
決して失われることがないのです
ミクロコスモスも、マクロコスモスも
ひとつなるうたによって
アレキサンドロスに復活の御命を授けるが如く
陶冶されているのです
きみやぼくのなかのなかで
黄昏ている御光や天稟に
さらなる栄光がありますように
[8]
地球で生きている私達は、地球の自然を食べさせて頂いている同士なのだから、みんながみんな、同じ釜の飯を食べている仲でもある。それを忘れちゃ、ならない。みんな、似た者同士だ。世界はひとつ。
[9]
愛故に人は苦しみ、愛故に人は絶望に立ち、愛故に人は希望を歌い、愛故に永久を体験し、愛故に人は、ひとつになる。
愛こそが、この世界の玉座に座る。