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~日常美術館より~
58
『新時代』
20××年6月9日
加藤悟
「愛」
地獄のどん底に
天衣無縫の舞の如き
ひとすじの光
光は
次第に脹よかになり
ユーモアな色彩を放ちながら
やがて
地獄の一切を昇天させる
詩となった
今日はこんな詩を書いてみた。ギリシャのプラトンから伝わる有名な真善美という概念に、何か、足りないものをぼくは感じていた……。
それだけでも勿論、素晴らしいし、パワーがあるのだけれども(考え過ぎかも知れないが)ニュアンスとして、深刻になり過ぎる恐れがある。
天国は、真摯でもあり、枠に囚われず、楽しいところでもあると思うし、本物には、躍動感もあるはずだ。そうして……考え込んでいたのだけど、その正体がやっと分かったような気がした。あえて、付け加えるとしたなら、その正体は
ユーモア。
このユーモアが加わることによって、プラトンから二千年ほど経っている現代では、有用なものに感じた。日本ではアニメが世界に注目されているし、ぼくも大好きであるが、アニメを観ていて感じるものは、イロニーや滑稽さ。ぼくが言わんとするところのユーモアだ。
【愛=真+善+美+ユーモア】
これを
新時代を迎えた今は
大切にしていきたいと思う。




