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『流れなかった流れ星』
ほら
ごらん
見慣れた街で二人で見つけた
流れ星が
こんな遠い異国の地でも
流れたよ
今流れた星には
あの時には流れなかった
ひとすじの
よろこびの涙が
隠されていたね
二人の不撓の想いは
やがて
ミューズの女神に届いて
この夜空に
イルミネーションより耀いたんだ
天の鳥のように
飛翔したんだよ
さあ
思い出だけじゃ物足りないからさ
これからの二人に
乾杯しよう!
今なら動かなかった山も動き
今宵新たに宿った炎も!とこしえに消えはしないから…
あなたの瞳はわたしのもの
わたしだけのもの




