[84]~[94]
[84]
無条件降伏は
最良のあるべき姿の一つである。
[85]
戯れによって、私達は様々な恵みがもたらされる。戯れは、基本的には「他」のなかで内包され、依存しながら、行われる行為であり、戯れによって、様々な様態に変身しながら、心が純真化されていく。この行為は、人間に宿る、原初の自然性にも近いが、やや表層的な経過段階ではある。だが、この戯れ無しでは、原初の自己原因や純粋意欲には、到達出来ないだろう。
[86]
これ以上探求することが出来ないという、存在や段階や原因が必ずあること。
それは、神や自然や人間を一つにする原因でもある。
たとえば、執筆家が全てを書けているようでいて、いつまで経っても、全てを書けないのと同じである。音楽家が全てを奏でいるようでいて、奏でられないのと、この宇宙の果てが絶えずに拡大し続けているのと、同一である。
[87]
神も心の拡大も無限であること。無限性とは、同時に、有限性を内包している。有限性と見なされているなかにも、無限の種が宿っている。たとえば、人の肉体はやがて死ぬが、人の心や存在は、形態を変えながら、無限に生き続けるのと、同じである。やはり、私達は、生死を初めから超えている存在なのだ。
[88]
ある時には3000年前の木漏れ日に、ある時には3000年後の鳥達の囀ずりに、ある時には街の中に、ある時には数々の聖者のなかに、ある時にはあなたや私の心のなかにあるもの。
[89]
最小の働きかけで
最大の力やパワーが産み出されるもの。
[90]
こうこうこうだから、あなたを赦しません。
と、言ってしまうことは、あたりまえである。
こうこうこうだけど、あなたを赦します。
これが、ロマンであり、愛。
[91]
1+1=∞
[92]
「汝を愛するように、隣人を愛せよ」
この聖句が、いかほどに大事なことか!
自分を知り、愛することが出来なかったら
隣人を知り、愛することが出来ない。
申し訳ないが「隣人を愛せよ」だけでは、
偽善である。
[93]
本来のモノの価値と
現代の市場にあるモノの価値の間には、
大きな大きな誤謬がある。
100円で本を読めたり
映画を観賞出来てしまうことは
あまりにもナンセンスである。
[94]
風刺には、主題に生命を与え、あらゆる多様なものに発展させられる力がある。
風刺は、やがて総合に帰結する。




