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『聖乱の日々』


玄関のドアを開けたら

ちょうど蝶々が飛んできてくれた

ぼくは

天雲を突き抜けるほど

有り難く感じた

それから

街を歩きはじめたら

幼子がよちよちと

無垢なもののなかに激動を秘めながら

お母さんと一緒に歩いていた

ぼくは

とても可愛らしく感じ

この幼子に祝福があるように祈った

そして

ぼくは息をした

この息には

神様とぼくの息があるように感じた

それが静かに広がっていく…

想っているよりも

人と神様と自然は近くにいるのかも知れない

もっと近くに…

いいや、近いというよりも

もうすでに

内在し、外在もしている

あれもそれもこれもどれも関係し

繋がり、融和して

共鳴し

ひとつに溶け合っている


もしかしたら

最も有り難く、最も高尚なものほど

最も身近に溶け込み

潜んでいるのかも知れない…

その生命の封印は自発的に取り組むと

なお、いっそうに

(ひもと)かれていく

繰り返し使われている

ありふれた言葉や事物、生活そのものが

不動と流動のなかで

こんなにも瑞々しく金のように輝いている

こんなにもぼくのなかで聖乱している

このひとつなる神秘のただなかで

今日も愛の硝子玉のような詩が誕生し

ぼくは

今日も愛の硝子玉のような詩を舞う

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