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『とある愛の段階のスケッチ』


気が付けば

人はいつでも今日という

未知なる世界を体験し続けている

きっと

この連続のなかで

生命の封印が次第に解かれていき

人は次第に愛の神秘を覚え

修得していくのだろう。


愛にも様々な段階やレベルがある

ギリシャでも

エロス、ストルゲー、フィリア、アガペー

などの4つの段階にも分けられている

私が思うに

完全な愛には調和があり

無限定で相性に依らず

対象とひとつになっていく性質を持つ。

たとえブラックホールがあろうともそれよりも

高次のプルシャや愛が存在しているから

この世界が飲み込まれていない。

完全な愛には

そこには恐れや悲しみや苦しみ、悪や乖離などはない

あるのは一体感であり、よろこび、溌剌な静寂、癒し、美や調和や平安である。


仏教の一乗思想の「空」や「中論」で見られる

全体と繋がりながら

かろうじて浮かび上がる存在部分が

全き愛の一面でもあろう

イエス・キリストが伝えている

愛の総合性についても

同様である

時代背景や国や文化が違っていても

行き着くところまで行けば

人間そう大差はないように思う。

大事なことは

そのニュアンスのようなものを

キャッチすることが

大事なのだろう。

文字面だけ追っていては

また、そこに自らの体験と実践が無ければ

こういった領域を受けとることは難しい。


ノヴァーリスも言うように、ある意味、自らを被検者にしなければならない。自分の人生を命懸けで実験するのだ。


それから、人の状態として

癒しの段階、教育の段階、修行の段階があるように思う。


たとえば

癒しの段階が必要な人に

教育や修行の段階のものを押し付けても

その人を潰しかねないので

よくよく

愛を持って、様子や状態を見なければならない。

回復したり、成長してくれば

教育の段階を少しずつ差し出していけばいいし、

自ずと、因果の法則でもそうであるし、神様からもそのような現実や出来事を提供されるようになるであろう(いつでも、その人の器や将来性、役割に応じて、その人のその時点にピッタリな、現実を神様は能えてくださる。神様は、乗り越えられる者にしか試練は能えない)。


芸術などは、そういった様々な状態や段階の人々に、一体感を持って、寄り添えて、促進させることができる、よいツールの1つである。


人はひとえに、愛のために

愛を学ぶために

この地上に降りたったと言っても

過言ではないであろう。

十人十色の学ぶべき愛のシチュエーションがあって

今この瞬間も

生を授かり

完成に向けて活動をしている。

完成とは

本来の命の故郷への帰還や

天上と地上の合一にほかならない。(内外問わず)


ここで地上を持ち出した理由は

個人や自分だけの悟りや解脱を目的とした

小乗になる恐れがあるからである。

世界全体の為に、捧げられた

存在でもあること、社会貢献要素

仲間や友がいること

世界はひとつであること

世界はひとつの大家族であること

このような

大乗の視点が、ここ近年においては

ひどく重要であるような、気がしてならない。

共に汗を流そう。

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