表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異能的な妹と学園と仲間たち。  作者: はるるん
1/1

入学前夜

 



  俺には妹がいる。そして、妹が()()()()()だ。



  しかし、嫌いでもある。



  俺の名前は、波来なみき 未来みらい

 

  妹の七海(ななみ)は、俺よりも遥かに成績優秀で、容姿端麗で、人気者で、優しくて、能力にも長けている。自慢の妹だ。

 しかし、兄よりも優れているというのはどうしても気に食わないものだ。


  能力っていうのはざっくり言うと特殊能力のことだ。

 この世には特殊能力を持っている人々、「能人のうひと」と持っていない普通の人、「常人(じょうじん)」の2種類の人間がいる。

 能人の割合は世界の全人口の約0.1パーセント以下ほどらしい。

  よくマンガなどに出てくる、特殊能力者差別などはこの世には一切存在しない。能人は民を悪から守るために能力を使うため、むしろ民からは尊敬されるような存在なのだ。


 

  妹はその能力の中でも最強と言われる「五能(ごのう)」の一つ、「(らい)」の能力を持っている能人だ。雷とは言いつつも、操れるのは雷だけでなく、電気全般らしい。まったく、すげー奴だ。本当に俺と同じ血が通っているんだろうか。



 俺と妹は年子で、俺が4月生まれで、妹が3月生まれだ。よって学校の学年も同じになる。

 昔はよく仲良し兄妹とご近所さんから言われて可愛がられていた俺たちだが、今現在も「仲良し」なんて言える関係が続いているかと問われれば、答えはNOだ。

 俺自身は妹と仲良くなって、イチャイチャしたいという思いがあるのだが、肝心な妹自身が俺を毛嫌いしているのか、俺に対しての態度が乱暴で粗雑なのだ。


 まあ、ちょっとツンツンしたとこがまた可愛いんだけどね。


 そんな感じで今の俺たち兄妹の仲は超がつくほど悪いのだ。




 おっと、そんなこと考えてる暇はなかったな。



  明日から俺…いや、()()()は高校生なんだからな。

  とりあえず明日に備えてもう寝るとしようか。

 

 


 一回夜のオシゴトしてからね。男の子だもん。




 ――


 

 十数分後、未来は数枚のティッシュを丸めた球を数メートル先のゴミ箱に投げ入れ、「よしっ、入った!」と小さく叫び、床に就いた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ