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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

超常現象診断士の日常2 呪い屋と少年

作者: 真希人

超常現象診断士の日常2 呪い屋と少年


こんな仕事をしていると色んなやつが来る、

サラリーマン、主婦、死にかけのじじいに、ションベン臭いガキ

この中でももっとも役に立たないのはガキだ

やつらは肝心のお金様を持ってない

世の中は金だ


そして、今回もそのガキのせいで

糞つまらん思いをさせられた。

俺がつまらない同情、嫌違う

暇潰しで仕事を受けたのが

そもそも失敗だった

そして事もあろうか

そのガキは礼も言わず

仕事を受けてやった恩を仇で返しやがった。

二度とガキの仕事はしねぇ

 

俺の仕事は呪い屋だ

以外と良く言われるが 結構暇だ

当たっている

今回も魔が差して

ガキの依頼を受けた 

何て言ったが名前は覚えていない 

ただ、いじめを受けて

自分が死ぬか

相手を殺すかどっちかしかない 

そんな口振りだった


だが、俺も仕事だ 

「人殺しを10万や20万の金では請け負ったりしない」

ガキは面食らって黙ってしまった


ちっ、ここは俺が大人になって

「幾らなら出せるそれと、事情によっては受けてやらんではない」

俺に依頼を持ってきたのは13歳のガキだ

しかし13歳といえ

呪って相手を殺そうというのだ

生半可なことで

請け負うわけにはならない

それゆえに

聞くわけだ、どうして呪い殺そうと思ったかを


依頼者の中には話しにくいと言う輩がいる

ここまで来て恥ずかしいは勘弁して欲しい

そう言う奴の依頼は出来れば断りたい

本当に呪い殺したいのかと聞き返さないとならないからだ

だが、本気で殺したいと思っている連中は

ベラベラ喋る、余程、憎いし、怒っている、嫌

おのれの苦しみをまるで解ってくれと言わんばかりにな

それが正解だ

殺しがいがある

聞いていて最後には自分もそいつにむかついて

呪いたくたくなる

そこまで来れば

呪いが相手に届く



「で、お前はどうだよ少年

どういう思いでここに来た


で何をされた

それを聞いておれが呪い殺すのに十分な相手か知っておく必要がある


喋るといい

何があって

どれだけ、苦しい思いをさせられたかを」


少年は喋った

軽く2時間は喋ったか

全文紹介はできないが纏めるとこうだ


俺は内容を聞いて

苦しみを内容や、精神的なもの、肉体的なも、社会的屈辱などを数える自分なりにな


一つ目、肉体的苦痛 背中、腕、足、そして、腹、全身に打撲痕、青いあざ、タバコを押し付けらた穴が幾つもある

擦り傷は無数にある、これだけで十分だ、しかし苛める相手は満足しなかったらしい

二つ目、女生徒の前でズボンを脱がされて、さらには性器に針を立てられて痛くて泣いているところまで見られた

社会的苦痛に加え、性的暴行とも取れる、屈辱としか言いようが無い

三つめは、お金を盗られ、尚且つ万引きの強用


肉体的苦痛、社会的屈辱、金銭の強奪、犯罪の強要、人間としての人権を無視した数々の罵倒、脅迫

これらは俺が勘定する最大の5重苦を越えている


外見を見れば、がりがりで顔には生気を感じることは出来ない、ここに入って来た時も

足を引きずっていたな、


俺はさらに質問した

ここが重要だ

「親は何もしなかったか、学校の先生はどうだ、友達は助けてくれなかったのか?」

少年の答えは

「親は共働きで自分に感心がなく、先生はいじめを認めない、友達は笑って見ているだけだ」と


素晴らしい、最高だ

相手のガキは誰が見ても有罪、死刑だ、死ねばいい

そして救いのないお前は、俺が相手を呪い殺すことによって

命の恩人のなった俺に対して心のそこから感謝するだろう

お互いに徳がある、成立だ


ガキは10万円を封筒に入れて持って来ていた。

貯金か、母親の財布から盗った、10万というのは金持ちの息子ならまだ知らず、俺の学生の時は間違いなく持った事のない額だ

それを持って来たという事は切羽詰まっているんだろう


「解った、お前の苦しみは俺に届いた

だが、10万では足りない」


全然足りないだが、見てみろ目の前の少年をボロボロで今にも自殺で死んでしまいそうではないか


「依頼は受けてもいい、だがいくつかの条件をこなしてもらう、それで補なってやろう少年」

取りあえず一人だ、この値段で殺せるのは一人さぁ、誰を殺す」

「もう決まっています、そのグループを仕切っている○島を」

少年は即答した

条件を出す前にもうひとつ質問だ


急に老婆心というやつが、らしくない感情が俺に質問させた

「では良く考えろ、呪いで事故か病気でそいつが死んだら、本当に苛めは無くなるのか」

意地悪な質問である、だが重要だ

少年はどうなるかは考えていなかったのだろう

対外の依頼人は大人でもこうだ

しかし、そのあとの事を考えておくことは重要だ

呪いは成功しても、後が不味ければ

依頼人の呪いの印象は悪くなるからだ

ここでアフターフォローをしておけば

依頼人はまた何か嫌なことがあれば俺の所に来る

商売繁盛だ

少年はごにょごにょ何か言っている

これはだめだ解ってない


「いじめが無くならないと言うのなら、この呪いは意味が無い

本当にいじめを解決したいなら考えろ」

よし

「もしいじめが続くようならこういうんだ

あいつは死んだ、俺が殺したんだ

おまえらも殺せるぞってな、そのあとまた俺の所に来ればいい

いじめが無くなるまで」

これでまた商売繁盛お金はだんだん吊り上げていけばいい

味をしめて、俺を頼るしかなくなるつまり金額が上がっても構わなくなる


「解りました」

これだからガキはいい、なんの疑いもしない



「一つ目は、儀式の一部に参加してもらう、直接自身で念を送れ、

二つ目は相手の写真と髪の毛を持ってこい、あるのと無いととでは雲泥の差が出る

三つ目は、お前の血とションベンを3回行う儀式で必要だ以上だ」

儀式の日取りは明日、三日後1週間後の三回、時間は夜の12時にここだ

いいか何があっても呪いの儀式が始まったらやめることは出来ない

必ず、一人で地に這っててでも必ず来い

そして、このことは誰にも言うな


呪いとは、本人が直接的行うのが望ましい

何故なら道理に叶っているから

他人がどうあがいても、本人にはなれないからだ

ただやり方を知らず、呪っただけで後始末があることを知らない

そして、相手の写真と髪の毛は古典的だが

それを持って呪っているという行為が確実に呪いに上乗せになるからだ

最後のは、同じ理由で相手の写真にションベンを掛けその行為がまた

呪いを後押しする。

良く誰にもこのことを言ってはならない聞くだろう

これにも効果があり黙っているという行為が秘密である思いが

緊迫感と罪悪感を生んで呪いを最高まで盛り上げるのだ


ばれたとして実は何の問題が無いわけではない

誰が呪ったかばれるのは不味いが

誰かに呪われているかもしれないと思う疑心はさらに呪いを受けやすくする

良い面もある


たまに、相手に誰が呪ったかが、ばれて呪い返しを考える奴がいる

インターネットで請け負う輩がいるほどだ

対外そんな、素人風情は怖くがないが

ごくわずかに、本物に当たる時もある

だが、俺も専門家だ常に対処する手はずは準備済みだ


そんなわけでやめておけばいいのに安い値段で請け負うことになった

暇が悪いのだ

少年は、約束通り写真と髪の毛

は無理だったが、そいつの持ち物を持って1回目の

儀式に参加した


だが、2度目の儀式の日に奴は来なかった

しかし、1時間過ぎて電話が少年からあった親に見つかり出れなくなった

ちっガキが、

だが請けた手前、この道の専門家でそこそこ名が通っている俺が

儀式は始まっているのだ、そう簡単にやめるわけにはいかない

少年にこう答えた

「解った俺も専門家だ、これぐらいのことでどうにかなるわけではない、呪いは続けよう

だがお前は、私にお金が足りない分のそれを補う条件を飲んだ、要するに約束をした

以上それを裏切るならお前にもそれなりの報いを受けてもらう絶対に次は必ず来い

それぐらいの事が出来なければ一生お前は苛めに付きまとわれる」

心の中は、13歳のガキと言え舐められても困る

だが小心者は恐れて言い成りになると思えば良しとしよう、


問題が起きた

3回目の儀式の日奴は来なかった

電話もない

どういうことだ

こちらか電話をした

「どうなっている、キャンセル料100万円用意しろ

できなければ分割でもいい

今持ってる金をもって今すぐ来い」

しかし来なかった。


そして俺はこう思った10万は貰ったし

何かあれば連絡してこよう。


俺も相手を舐めていた。

3日後


あいつは、俺の所にきた

嫌な糞野郎を連れて



「で、君は100万払えないから、超常現象総合相談所に来たと」

「でもね、ここも相談して誰かが動けばお金が掛かるんだよ」

そう言うと少年は封筒を机の上に置いた


「これが精一杯です」


「このお金は、親に頼んで貰って持ってきたかい」

少年は震えながら、小さな声で言った


「お金はどうやって用意したかは聞かないで下さい」


「そういう訳には行かない、お金の問題は君が思っている以上に

舐めているいると大変なことになる、今回のようにね

黙っているというのなら、受け取ることは出来ない」

本当かどうかはわからないが、ゲームや漫画を売って作ったと言う事だ




「君は、君は一人で悩んで呪い屋に行ったね

でも、今は、どこに何をしに来たんだい?

「呪いをやめて貰うためにここにきたんです。」


「それは違う、君は呪い屋に払うお金がなくて、行かなかった事を責められるのが怖くて

ここ来たはずだ」

「呪いはやめて欲しい訳じゃない、でないといじめが続いてしまう」

「ここに来たのは間違いじゃない、いじめは呪いなんて頼らなくても解決出来るから」


「本題に入ろう、問題は2つ呪い屋は君が約束を破った後何を要求し、何らかのペナルティを

口にしたはずだ」

「キャンセル料現金100万円を払わないと、今行っている呪いを僕の方に向けるだけだって」


「そうだな、何時まで待つとか言ってなかった甲斐?」

あの手連中は、時間や場所などに強いこだわりがある、用は縛ることを

相手を自分を時間や場所で縛ることによって、心理的操作をするために


「次の日曜日迄待つと言われました」


「何、今日は金曜日かあまり時間は無いね」

「ではこれから直ぐ、呪い屋の所に行こう」

「自分のした事に責任を持ちなさい、君は一人の人間を殺そうとしたんだ

例え、どんな事があろうと命を奪うことはだめだ

君は死刑についてどう思う

悪いことをした人間は罰せられ死ぬべきだと思うかい」


「若い君には解りにくいかな、では君自身に例えてもう一度聞こう」

「君を苦しめる、いじめを行っている彼らは罪を罰せられ死ねばいいと思うのかい?」


「死ねばいいと思います」


「本心で言っているのかな」


「じゃぁ、どうすればいいですか」


「人に頼る前に、投げ出す前に本気で考えた事は無いかい」

「確かに、立場の弱い人間を苛めるのは大変よくない事だ、許されることではない」


「僕は、いじめに関してこう考えているんだ」

「逃げたいと思うのなら、徹底的に逃げればいい

学校に行きたくなければ、転校してもいい

学校自体に行きたくないなら、ずっと休んでもいい

親がもし、それを許したらそれでも君は、彼らを殺したいかい」


「あなたは、僕がどんな事をされた、どんな思いをしたか知らないからそんな事が言えるんだ」


「確かに、僕は確かに、君を知らないし、おそらく君の苦しみを痛みを理解できないだろう」

「それでもだ、自分の未来を最悪のシナリオで決めてしまうのは間違っている」

「呪い殺すのも自分」

「転校するのも自分」

「学校に行かないのも自分」

「自殺するの自分」

「やりたい事をするのも自分」

「自分が決めていい、だから自分の未来は明るく安心出来るほうがいいんだ」

「仕返ししたい、気持ちは解る、でも復讐は実は仕返しをしているようだけど

やり方を間違えば自分も自滅する、こんなときの為に人は法を編み出した

いじめに関しては最近になって法による裁きが動き出したけど

本来人間を裁けるのは法しかない、一人の人間には手に余るものだから」

この続きは、後にして

期限付きを解決しよう



あのガキは、訳のわからん野郎と一緒に来た

父兄参観のつもりか

あっていきなり奴はこのガキが依頼した呪いの件を無かったことにしろと言ってきた

キャンセルおろか無いことにだと

ふざけるなよ

「ほう、キャンセルでなく取り消せだと、何様のつもりだ

いいだろうそれなら、この呪いを貴様にかけ、殺すまでだ」

「お前が受け取るがいい」


「いいでしょう、その呪い承りましょう」

「まぁ、だいたい呪いなんてものは存在しないもの、用は言葉遊びみたいなもんでしょう」


「はぁ、てめぇ、俺を舐めんのか」


「よく考えて下さい、他人の呪いを移す、そんな都合のいい話聞いたこともないし

有り得るわけがない、何故ならこの少年と呪いの関係を作ったのはあなただ

つまりは、関係の無い私に呪いをかけるための理屈も縁も存在しない

それを無理やり作り上げても何の意味が無いつまり

筋が通らなけらば成立しない、もはやその呪い自体存在しないと言っていい」


「待てや、それが俺の仕事だ出来ないと思ってるのか」


「「出来ないでしょう、あなたが一番わかっているはずだそんな都合よく出来るわけがないと

だから内心はこう考えている、新たに私にかける呪いを用意するだけと」

「私から言わせればこの事態を予測してこそプロじゃぁないんですか

10万円受け取った時点で最後までやり通せるのが一流です、こんな茶番は逆に恥ずかしくないですか」


「ああ言えば、こう言う嫌な野郎だな、貴様」

「貴様の言い分も一理ある、俺が甘かったとして今回のガキの件は手を引こう

しかし、言っておくが裏家業の面子をつぶしたとなれば、それなりの報いを受けてもらうぜ」


「良いでしょう、いつでも受けて立ちましょう、あなたの面子など取るに足らない

人の弱みに付け込んで詐欺行為しか出来ないあなたの言うことやる事に

私をどうこう出来る見込みが無いといこと、伝えておきます」


「もう解った、もういい帰れ、そのガキを連れて2度と来るな糞野郎」

最悪の終わり方だ、俺はしばらく旅に出ることに決めた。

海か山か現実逃避も悪くない


最後になぜ、来れなかったか少年に聞いた、その理由はここに来るまでの交通費がなかったから

冗談でない、確かにあの時間に公共機関は無いか時間が合わなかったかもしれん

タクシー代ぐらいはと思いはしたが

所詮中学生13歳のガキの依頼を請けた時点で間違いに気づくべきだった

良い教訓になった

2度とガキの依頼は請けん心に深く刻み込まれた。



「さて、もう一つの問題を解決しよう」

「さぁ、今から君の家に行って親御さんに話を聞いてもらおう」

「えっ」

「今日はもう遅いから明日でいいと思っているから

勢いという波にも乗れず、せっかく決めた大事な思いも薄れて

チャンスを逃すんだ」

「もう、これからどうしたいか決めているんだろう

だったら前を向いて挑戦しなければ、何も始まらず、何も起こらない

君が納得するまで僕は相談のり、傍にいて誰が何が相手でも味方でいる

だから自分の思うようにしていいんだよ、ただし明るい未来にを目標にしてね」


ひとつ言って置くことがある

「君の人生は、君が描いた目標によって決まる

現在起きている事、過去の事は、全て君が描いた目標によって決まる

現在に苛められている、過去は知らないけど

それらまったく関係ない

未来にどんな目標を設定するかで、目の前の現実も変わっていく

どんな目標を持って歩み続けるかそれだけで

今回の事件、いじめなんて起きなかったかもしれない

昔を振り返って、苦い経験だったけどあの経験があったから

今強くなれたんだって笑って話せるようになるには

未来の目標が決めることなんだ

現在や過去を良かった思えるように未来の目標を持って

ほしい」

「そうか、未来の目標が今の自分過去の自分を決める

なんとなくやる気が出てきました。」


親御さんは

はきはきと語る息子さんをの話を涙ながらに聞いて

転校をあっさりと認めた

学校に関しては、僕の協力なしでは話は進まない、


やり方は少し強引だが、いじめっ子のグループの行動をビデオカメラで監視して

の行動の実態を先生や生徒の親に見せた

学校側には、いじめの存在を認めてもらう事、その後学校側は苛めの存在を認め発表した


生徒側には謝罪を要求した、後きっちりと暴行、金銭がらみは警察に被害届を出した

結果は気にしていない、警察に届けたことでそれなりの罰や精神的苦痛を味あわう訳だし

まともな神経なら堂々と学校にはいけないだろう、でももう関係ない


彼は転校先で楽しく新しい友達と過ごせているようだから。


もし、自分がどうしたいかわからなくなって呪いだとか自殺だとか

考えるようになったらそのときは

超常現象総合相談所に連絡を下さい

自分の未来の目標を持って明るく笑っているあなたを取り戻すその日まで

相談にのり、味方であり続ける覚悟があります、連絡お待ちしております


ただし、完全予約制になっております

あしからず。

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― 新着の感想 ―
[一言] 呪いは成就せず、ですか。 少し残念です。
[良い点] 前作が面白かったので、2にも感想を書きに来ました。 「呪い屋」の壊れたキャラがユニークで好きです。 そしてホラーなのにちょっと感動しました。 どうして少年は呪い屋を知っていたのかとか急…
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