ヘブンに至る道
ふざけた終わり方ですので、許せそうも無い人は、読まないで!
あたしが画面を見つめているとオケンが視線を向けてきた。
偶然だと思った。
だから、スピーカーから聞こえてきた声は、嘘だと思った。
『待っていろ。今から助けに行く』
レッドアイがマイクを掴む。
「単なる情報屋の小娘一人の為に軍事基地に乗り込むなんて随分とお優しいんですね」
嘲笑を籠めた言葉にオケンが淡々と答える。
『知り合いを助けに行くのに、高が軍事基地に行く事で、何の躊躇が必要なのだ?』
『そうそう、勘違いしないでね、貴女だから助けに来たんじゃない! オケンは、知り合いだったら誰だって助けに来たわよ』
センの声まで聞こえてきた。
「高が軍事基地ですか。そんな事を言えるのは、貴方達人外だけよ」
レッドアイが冷めた口調で答える。
「甘く見た事を絶対に後悔させてあげる」
レッドアイの指示に従って、数十体のパワードスーツがオケンに迫る。
「我が国が完成させた対人用最強兵器、特殊能力で遠距離兵器が無効化出来る貴方達も超至近距離からの大出力質量兵器に勝てるかしら?」
『魂の契約にもとづき、我に力と化せ、ダークスタードラゴン! 超竜武装』
何時もの様にセンがオケンに装備される。
「そのパワードスーツは、復元した恐竜とも正面から戦える。例え本物のドラゴンと同じ力を持っていても対抗できる」
自信たっぷりに解説するレッドアイ。
直径数十センチの金属の棒が火薬式発射装置で至近距離から発射される。
それも同時に数本、避けようが無い筈だ。
「一本でも象に致命傷を与えられる最高の質量武器、これならばダメージが……」
レッドアイの言葉が途中で止まった。
『単なる爬虫類とドラゴンを一緒にしないでくれる』
センの声だ。
『ドラゴンの持つドラゴンワールドは、物理法則をドラゴンに都合良い様に変更させる。そんな物理法則に縛られた兵器等無力だな』
オケンの神威の一振りだけでパワードスーツが全て切断された。
目を輝かせるレッドアイ。
「スゴーイ! これが人外! やっぱりライブは、違うわ!」
「何を騒いでいるの、貴方達のご自慢の兵器が鉄屑になったのよ?」
あたしの問い掛けにレッドアイが肩をすくめる。
「ここまであっさりやられるとは、思わなかったけど、単なる実験だったからかまわないわ。本命は、これから。マイケル、例の兵器を試しなさい」
『了解しました』
あたしを捕まえに来た黒服の男が返事をすると、いきなり囚人服を着た男達の姿が映る。
「彼等は、懲役百年以上の重犯罪人。今回の実験に一発協力する度に十年懲役を減らす取引をしたわ」
その手に持つのは、まるで一昔前のSF映画に出てくるレーザー銃のような物だった。
オケンに向って先端が向けられトリガーが引かれる。
強い光線が放たれる。
「さっき自分が言ったんじゃない。至近距離の武器が通じないのに遠距離兵器が通じると思ったの?」
あたしが呆れた顔をするとレッドアイが指を横に振る。
「ノンノン、あれは、通常兵器じゃない。使用者の魂を弾丸にして撃ち出すオカルト兵器。一発で数十年分の寿命を消費する筈よ」
「それって、懲役が無くなるほど撃ったら死ぬって事じゃないの!」
叫ぶあたしにレッドアイが微笑む。
「当然よ、重犯罪者を世に放てるわけないんだから。これで生きているだけで無駄に資源を消費する犯罪者を合法的に処刑できるってわけよ。私は、なんて地球に優しいのかしら」
最悪だ、レッドアイは、冗談でも欺瞞でも無く、完全に本気で言っている。
自分がやっている事が人道から離れた外道の行いだって事に指先ほども思っていない。
しかしながら当たればダメージがあったのかもしれないそんな兵器も当たらなければ意味が無い。
オケンは、全ての光線をかわし、問題の兵器を切り捨てていく。
舌打ちするレッドアイ。
「銃のまともに撃てないなんて本当にゴミ屑ね」
そんな中、黒服が例の兵器を構えた。
「彼も重犯罪者なの?」
指差すあたしにレッドアイが首を横に振る。
「彼は、生粋の愛国者。アメリカに不利益の対象を消す為になら自分の命も捨てれるのよ」
限界まで引き付けてから放たれた一発は、オケンの左腕を貫いた。
「やった!」
歓喜の声を上げるレッドアイだったが、オケンの神威が黒服を切り裂いた。
「もう終りみたいよ」
挑発するが、レッドアイは、気にした様子を見せない。
「何言っているの、あの人外にダメージを与えたのよ。十分よ。さて次は、凄いわよ」
次に現れたのは、黒人の女性だったが、あたしを捕まえに来た時にあった落ち着いた雰囲気は、そこには、無かった。
虚ろの目をし、口の端から涎が毀れ出している。
「彼女に何をしたの?」
あたしが睨みつけるとレッドアイが心外そうな顔をする。
「麻薬でも使ったと思ってるでしょ? 違うわ、だってそんな物より凄いんだから」
『ピィギャーーー!』
奇怪な叫び声と同時に黒人の女性が体の中から裂け、お腹の中から不気味に発光する生物が這い出てくる。
「やっぱ、化け物を寄生させて成長させるには、若く優秀な女性が良いみたい。あんなに立派になって。あれは、餓鬼、無限に全てを喰らい続ける化け物よ」
餓鬼は、自分が宿っていた女性の死骸を喰らいつく。
吐き気を抑える事が出来ない。
「あらあら、汚いわね」
レッドアイの嫌悪感は、嘔吐するあたしだけに向けられていた。
「あの餓鬼って素敵なんだよ、大量に溜め込んだカロリーで無限に再生するんだから。暴走する危険性もあるんだけどね」
嫌な考えが頭に浮かぶ。
「まさか、暴走したら、大変な事になるんじゃないの?」
レッドアイが手をパタパタさせながら軽い口調で答えてくる。
「大丈夫、最悪、機密保持用の自爆装置を起動させてこの基地ごと消滅させるから」
それを大丈夫とは、言わない。
予想通り、自分の命の事すら考えていない危険な相手だ。
餓鬼は、周囲の有機物質を吸収し、巨大化し圧倒的な質量でオケンに迫る。
『シャイニングブラックホール』
突進しながらの突きを放つオケン。
「どれだけ強力なダメージでも無意味。ダメージを与えた先から再生するわ」
レッドアイが楽しそうに言うように突撃で削れた体もすぐさま再生し始めていたが、全く想定外の事態が展開される。
再生する先から餓鬼の体が集束していくのだ。
流石に目を丸くするレッドアイ。
「何が起こっているの?」
オケンが餓鬼の体を貫ききった後、神威の先に集束した餓鬼が爆散した。
『無限再生など、集束後の完全破壊で対応できる。餓鬼なんて一般的な化け物の対処の仕方が無いと思ったのか?』
悠然と告げるオケンにレッドアイが歓声をあげる。
「キャー! これが八刃なのね! 想像通り、最高よ!」
「何喜んでるのよ。あの女性を犠牲にしてまで生み出した兵器があっという間に倒されたのよ?」
さっきの口ぶりからしてかなり自信があった筈だ。
レッドアイは、興奮冷めやらぬ顔で答える。
「そうだよね。でも、それだけあの化け物を倒した時の私の存在価値が証明されるって事なのよ!」
最終的には、オケンを倒す事が出来ると思っている、強烈な自信の根拠が解らない。
そして遂にオケンがあたしの居る部屋の前まで到着した。
「これが最後の駒よ!」
レッドアイが宣言するとケルビンの上着が弾け飛び、白い鳥の翼が広がる。
「天使か」
オケンが無感動に告げるとレッドアイが頷く。
「そう、アメリカがDDCの技術を元に召喚に成功した最高の異世界生物、神の御使い、完全上位者。今まで貴方がやってきたレベルの事ならこの天使にも簡単に出来た。こっからが本番よ!」
『約定に従い、汝を倒す』
ケルビンは、不思議な声でそう告げると、一瞬でオケンの前まで移動し、オケンを吹き飛ばした。
「準神速度、人間の神経速度より速い行動で、反応する前に相手を殲滅出来る」
レッドアイの勝利を確信した様な顔の理由が理解できた。
こんな物が出てきたら幾らオケンでも勝てない。
あたしを助けに来た所為で、オケンが危ない。
「これは、あたしの失敗。だから、逃げて!」
あたしは、叫んでいた。
そうだ、敵に捕まるなんて情報屋としての失敗、それを客に救われるなんて情報屋失格だ。
「今更、逃がさない。一気に倒しなさい!」
レッドアイの命令に従いケルビンが吹き飛ばしたオケンに迫る。
『何であたし達が逃げないといけないわけ?』
センの声、そしてケルビンの腕が斬り飛ばされる。
神威を構えたオケンが姿を立っていた。
「神谷の語源、それは、神と殺すものという意味だ。完全上位者と戦う事を大前提にした我らに天使で絶対に勝てると思ったのか?」
「いいえ、でもそっちだって天使に絶対に勝てる保障は、無いでしょ!」
レッドアイの問い掛けにオケンは、真っ直ぐな目で答える。
「ある。八刃は、何かを護る為に戦う以上、必ず勝つ。それが八刃だ!」
「非論理的ね」
蔑んだ目で見るレッドアイを背に天使が腕を瞬時に再生させて接近する。
あたしの目には、瞬間移動したとしか思えない動きでオケンの背後に現れ、一撃を放とうとするが、その腕が再び斬り飛ばされた。
苛立ち始めるレッドアイ。
「予測していたと言うの?」
オケンが失笑する。
「違うな。最初からの攻撃で解った。この天使は、シングルタスクしか出来ない。移動と攻撃を同時に行えない。そして、移動から攻撃に移る際にタイムラグが生まれる。僅かな隙だが、俺には、それで十分だ」
舌打ちするレッドアイ。
「だったら、移動そのものを攻撃にすれば良いのよ。体当たりしなさい。肉体的に勝る天使の体当たりなら有効な筈よ!」
ケルビンが再び消えた。
次に現れた時には、オケンの神威の刃に胸を貫かれていた。
「今度は、予測だ。体当たりが来るとわかれば、直前の動きでその軌道を読む事が出来る」
流石に唖然とした顔をするレッドアイ。
「まさか、天使まで相手にならないなんて……」
『ダーククレッセントムーン』
突き刺さった胸から斬り上げられたケルビンが黒い三日月に体の半分を奪われ崩れ落ちた。
「お終いだな」
ゆっくりと接近してくるオケンにレッドアイが沈黙する。
諦めたのかもしれないと思った時、静かに語り始めた。
「588号って言ったら誰の事だか解る?」
いきなり意味不明な事を口にするレッドアイ。
何の番号だか解らないが、アメリカ軍の何かの番号を何故オケンに尋ねるのだろう。
「44号も知ってるかも知れないわね」
オケンが歩みを止めた。
何か心当たりがあると言うのか。
「貴様は、ノーべ=ルショーの作品という訳だな」
レッドアイが再び目を輝かせる。
「そう、私は、666号。獣の数値を持つ私は、奇跡の完成品よ!」
赤い瞳が異様な輝きを帯び始めた。
急激に部屋が冷えていき、空間が歪んで見えた。
「私の力は、熱量操作よ!」
正に真赤に燃えるような輝く瞳で射抜くようにオケンを見る。
『その程度の力で私の防御を抜けると思ってるの!』
センの自信たっぷりの言葉にレッドアイが微笑む。
「そちらの防御干渉を突破して熱操作を行えないのは、想定内よ」
「ならば、覚悟をしろ」
オケンが斬り込んだ時、大きく飛び跳ねた。
「何が起こったの?」
何故オケンがそんな事をしたのか解らない。
「言ったでしょ。温度操作だって。部屋の温度の大半を一センチ未満の点として集束させる。事前に干渉を施していた場所なら、貴方にもダメージを与えられるわ」
レッドアイのその説明で見てみるとオケンの足から小さな穴が空いていた。
「しかし、そんな騙まし討ちが通じるのは、一回限りだな」
オケンが瞬間、姿が消えた。
「高速移動で集束する前に決めるつもりだった?」
振り返るレッドアイの目の前でオケンが歯軋りをしていた。
「まさか、こちらの動きを予測したのか?」
胸を張るレッドアイ。
「そうよ。貴方に関する資料は、死ぬほど観て来た。貴方の攻撃パターンは、全て予測可能よ」
「実戦では、些細な事で大きな違いが生まれる。それを予測しきれるか!」
オケンが神威を振り下ろし、床を崩壊させる。
崩れ落ちる床の欠片を足場に一気に接近してくるオケン。
「簡単よ、追加要素を含めて再計算すれば良いんだから!」
そう宣言したレッドアイを見た時、あたしは、息をのむ。
オケンがダメージを食らって動きを止める中、あたしが呟く。
「貴女、顔中から流血しているの?」
レッドアイの顔中から血が流れ落ちる、特に目の下には、血の涙を流した様になっていた。
「これ? そんな難しいことじゃないのよ。あの男の動きの再計算には、人間の限界以上の思考スピードが必要なの。それがその代償って奴ね」
「馬鹿じゃないの! そんな事をして、貴女、死ぬわよ!」
あたしが指摘を大笑いするレッドアイ。
「私は、こんな事をするためだけに生かされているの。こうやって自分の命を削り落とさなければ生きることすら許されない。本当に生きることを許された普通の人間は、良いわね!」
その瞳には、果てしない憎悪があった。
それは、あたしだけに向けられた物じゃない。
自分にそんな事を強要する政府、その政府を支える国民、そしてそんな正義が成り立つこの世界に向けられた憎悪。
同時にそんな世界に抗う事が出来ない悲哀が、血の涙として流れ落ちている気がしてならなかった。
『そっちがトラップを仕掛けているならこっちは、遠距離攻撃をすればいいだけの話よ!』
センの指摘は、当然だったがレッドアイは、あたしを引き寄せて言う。
「その為の人質よ。貴女は、人質を取り戻す為に接近戦をしなければいけない。さあ、来なさい!」
「オケン、あたしは、怪我する覚悟は、ある。死なない程度でやって!」
あたしが目を瞑り、オケンの攻撃を待つあたしにレッドアイが告げる。
「攻撃は、無いわ。だってそんな必要が無い筈だと考えている。あの化け物達は、私たちと違う。何も切り捨てない。自分が欲しい物全てを手に入れようとする強欲な存在なのよ」
「その通り、お前がどれだけ自分の魂を切り売りして手に入れた力だろうが、俺は、負けない」
オケンは、ゆっくりと歩き出した。
「何かと思ったら、防御中心にして、ゆっくりと接近しようって下らない手? そんな下らない手を使うのなら……」
あたしの腕が燃え上がる。
「こうやって腕を燃やすだけ。急がないと一生物の火傷が残るわよ!」
「構わないから自分の思うとおりに戦って!」
あたしの体が内側から焼けていく想像した事もない激痛に耐えながら叫ぶが、オケンは、逆に激怒する。
「俺を舐めるな!」
駆け出すオケンに顔中を血まみれにしながらも笑い続けるレッドアイ。
「馬鹿な男。その分不相応なプライドに敗北するのよ!」
しかし、次の瞬間、その笑みが凍りつく。
「そんな嘘でしょ? この世界には、熱量保存の法則というのがあるのよ……」
困惑するレッドアイの言葉の意味があたしは、自分の考えを呟く。
「魔法使って凄く低温にしたの?」
「温度があれば、それを操れる! この化け物は、存在する筈の熱を消失させたのよ!」
睨むレッドアイに冷酷なセンの声が響く。
『馬鹿ね、あたしは、元々異世界の存在よ。この世界の熱を他の世界に送り出す事が出来ないと思ったの』
「何でよ! なんで熱量保存なんて物理法則の原則すら無視できるのよ!」
本物の涙を流すレッドアイ。
「それが神に抗うという事だ」
オケンは、レッドアイに止めを刺すことなく、あたしと供に軍事基地を後にした。
あたし達が出た後、軍事基地が爆発した。
きっとあれが、レッドアイが言っていた自爆装置なんだろう。
「何で?」
途惑うあたしの横でオケンが携帯での会話を終える。
「アメリカ政府がDDCの技術の放棄を決定したらしい。あれがその証拠らしい」
「でも、あそこには、多くの人が……」
あたしが、最後まで言えなかった。
数日後、あたしは、自分のアパートに居た。
「あの男と別れたんだって、良い事じゃない」
先輩が励ましに来てくれた。
「そんなんじゃない。あたしは、もうついていけなくなっただけ……」
オケン、八刃と争う為に狂気に飲まれていく人間達とそれと正面から平然と争い続ける八刃にだ。
ただ一つだけ心残りがあるとしたら、オケンのあの生き方を変える事が出来なかった事。
そんな時、一通の電子メールが送られてきた。
それは、オケンの電子メールだった。
『一人で無い生き方、何かを救えた喜びが解った。感謝する』
飾り気が全く無い言葉は、オケンらしかった。
「少しは、オケンの生き方を変えられたんだ」
それだけで胸が温かくなった気がした。
「それは、そうと貴女に紹介したい人が居るの」
先輩の言葉にあたしが首を傾げる。
「今更、誰ですか?」
先輩が連れてきたのは、一人のインディアンの少女だった。
「貴女がミラージュ=ハンドレット?」
あたしが頷いた時、インディアンの少女がナイフであたしの腹を刺した。
何が起こったのか解らなかった。
あたしのお腹から大量の血が流れ落ちていく。
「あたしは、ただ案内しただけ、これは、アメリカ政府からの依頼だったのよ。オケンとその協力者に恨みを持つこの少女を案内するってね」
「何で、せ、先輩が……」
舌が回らなくなってきた。
「忠告をしておいたわ。あの時に手を切っておけば良かったのよ。アメリカ政府は、貴女も八刃のメンバーと認識してしまった。そんな貴女とつながりを持っていると思われたらこっちも大迷惑だった。それだけよ」
裏切られるのは、慣れていた。
でも、先輩だけは、違うと思っていた。
「父の恨み、思い知れ!」
狂った様にナイフを振り下ろしてくる少女。
その時、あたしは、少女にオケンと最初に関わったあの事件で命を落としたインディアンの面影が有る事に気付いた。
薄れていくあたしの意識の中、脳裏に浮かんだ感情は、なんだったのだろうか。
やたら簡単に人が死ぬこのシリーズ、最後は、ヒロインが死にました。
実は、これには、理由があって、零みたいにヒロインとのハッピーエンドだと子供とか色々な問題が出てきてしまいます。
百剣は、あくまでロンリーウルフじゃないと駄目なんですよ。
それにしても、シリーズ最後で、軍事基地一つ消し飛ばし、何人死んだんだろう。