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惑星ジェミニ物語  作者: 森山 銀杏
第二章『光陰』
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矢のごとく(43)

2990年 6月5日


ボイコット二日目。


自室におこもり、ボイコットをしている。することが無い暇だ。


館内放送で、謝罪すれば機能ロックは外しますとかなんとか言っているが、俺は部屋から出ないぞ。


二人だからと強気になりやがって、孤独の強さを思い知るが良い。


しかし暇だ。体を動かすことも飽きた。宇宙船の中の物は備え付けで、動かせる物も少ないから運動の当てが無い。


いっそ、重力機関を一時的にオフにして無重力遊泳でもしようかと思ったが、ボイコットのせいでそれも出来ない。


ここで、素知らぬ顔で出て行くのも負けた気がする。


思えばパンツを見られて、何が恥ずかしいというのか。


水着だってパンツとブラジャーの親戚だ。でもその親戚を着込んだ婦女子の方々は海にたくさん要るじゃないか。では見られたくない、恥ずかしいというのはどういうことなのか。


ひとえに、見られる覚悟があるかないかという話ではないだろうか? とするならば、俺が悪いとは一概には言えないのではないか? 覚悟をするしないは、俺の与り知らぬところなので。

ということを、ボイコットをやめるように進言しにきたお舟に論じたところ、「キャプテンは見られて気にしないのと、気にするのどちらが良いのですか?」と質問された。


なるほど。完敗だ。恥じらいが無いなんて嫌だ。


俺を説得させて、謝罪までさせてみせたお舟にアカ子が感心しきりの様子だった。


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