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矢のごとく（３８）

２９８０年　5月３１日

良く寝た。

現時点でおおよそ、距離で言うと九十光年旅したことになる。

地球では千八百年経過したことになるのか。

二十歳で子供を産んでと言うのが続いたととすると、九十世代後の人類が今地球に居ることになる。

駄目だ、想像がつかない。

国債も巧くすれば天文学的数字になってるかも。

そのときは、お舟さんも買い取って庭に置いてあげるよというと、「そうですね。この任務が終わったら、行く当てが無いですから」と軽く了承された。

庭付き、宇宙船設置の家か。

大きなカブの昔話みたいな家になりそうだな。

近隣住人には珍しいに違いない。

お舟用のマシーンドールのボディーを買うのも良いかもしれない。

さすがに宇宙航行用のデータを全部は移植はできないだろうが、遠隔操縦ユニットには改造できるだろう。