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惑星ジェミニ物語  作者: 森山 銀杏
第十九章『接続』
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昔の始まりの(10)

3020年3月26日


卵相手に話をするのを続けている。


やっている事はパズルとか、謎解きに近い。


俺を無罪にする為には、俺の罪が無くなるか、あるいは罪では失くせば良い。


だが正面から法改正は出来ない。俺が罪人である為だ。


そこで端っこの方から、少しずつ変えて行く。


例えば、罪人として罪状の緩和を申請する。却下されるが、ここで異議申し立てをする事が出来る。審問会を開く、ちなみに弁護も俺だし、結論を出すのも俺だ。一人しか居ないからだ。


結論として、罪状の緩和を認める。やむを得ぬ理由があったため、とかなんとかだ。


緩和されはするが、実際何が変わると言う訳ではない。食事のグレードがちょっと上がるくらいだ。だがさらにそこから、刑務所のイベントごとを開いてみた。


結果、模範囚一名の仮釈放処置を行ったりする。ちなみにイベントは「部屋を折り紙で飾り付ける」だ。


当然、一人なので俺が選ばれる。この仮釈放を得るまでに、半日掛かった。


書けば簡単だが、すげえめんどくさい手続きが山盛りだったのだ。だって本来なら分担する作業なのに、全部俺がしなきゃ行けない。


異議申し立ても俺、承認する人も俺、書類作成もそれに判を押すのも全部俺だ。


仮釈放で、外に出たが、居られる場所もないので大統領の部屋を目指す。


中央の管理塔の上の方に執務室と仮眠室が有るらしい。


移動は黒塗りの、箱みたいなデザインの車だった。これも呼び出すのが大変で、非常に困った。玄関先で一時間くらい問答をしたように思う。


それでもどうにか、中央管理塔へ移動したが、そこでも押し問答があり、部屋に入れたのは終業時刻間際だった。疲れる。


大統領は緊急時に働けないのかと聞くと、非常事態宣言を各幕僚達から受けなきゃ行けないらしい。ちなみにそれも俺が兼用している。だって俺一人だから。


ぁあああああああ、めんどくさい。


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