母なる星を求めて(6)
3020年2月28日
天使の島に着いた。
変態マスクと犬耳が仲良くなっている。性的犯罪に走ってないかとても不安だが、ナノマシーンで制御しているので特に問題の起こりようが無い。一安心だ。
可能なら二ヶ月くらい骨休めをしたい所だが、そんな事をしている暇もない。
月火水木金金金だ。休日と言う概念はない。くそったれめ。
俺の希望は週休6.5くらい。いや6.9くらいだ。何らなら切りよく週休7日がいい。
だがそう言う訳にも行かず、天使達と打ち合わせを行う。こっちの島に戻って来たのはお化け二号と信号機三人娘だ。後は大陸に残って人間の保護に勤めるそうだ。
しかしそうなってくると戦力が不足する。
天使はまあ……戦力としてはそこそこだが、正直怪獣がもっとほしい。
どうにかならないかと尋ねると、なんとかする当ては有るそうだ。
なんだと思えば、第一世代……賢者の爺さんや、宝石騎士のばばあの世代にいた人間以外……そいつ等を呼びつけるらしい。
だがそれを呼べるのは月の天使長だけらしく、なんでかわからないがその天使長が俺を呼んでいるそうだ。
ものすごく嫌だったが、渋々通信機の前に行ってみると、巻き毛のおばけみたいなのが画面に映っていた。もういっそアフロにすれば良いのに。
曰く、月の落下は止まったそうで、そもそも月が止まる事は織り込み済みだったようだ。
先輩はちゃんと説明をしてくれていたようだ。他の天使達は聞いていなかったようだが。
他の第一世代にも既に説明がしてあって、こちらに向かっていると言う。
近年まれに見る段取りの良さで感動した。さすがは先輩だ。
明日には島に着くと言う。完璧だ。
ただ先輩からのことずけで、「うっかりを減らすよう、見直しをきちんとするように」と言うなぞのアドバイスを貰った。
うっかりミスって、過去に行った人間に若いワインを渡した先輩に言われたくはない。




