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惑星ジェミニ物語  作者: 森山 銀杏
第十八章『帰路』
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母なる星を求めて(6)

3020年2月28日


天使の島に着いた。


変態マスクと犬耳が仲良くなっている。性的犯罪に走ってないかとても不安だが、ナノマシーンで制御しているので特に問題の起こりようが無い。一安心だ。


可能なら二ヶ月くらい骨休めをしたい所だが、そんな事をしている暇もない。


月火水木金金金だ。休日と言う概念はない。くそったれめ。


俺の希望は週休6.5くらい。いや6.9くらいだ。何らなら切りよく週休7日がいい。


だがそう言う訳にも行かず、天使達と打ち合わせを行う。こっちの島に戻って来たのはお化け二号と信号機三人娘だ。後は大陸に残って人間の保護に勤めるそうだ。


しかしそうなってくると戦力が不足する。


天使はまあ……戦力としてはそこそこだが、正直怪獣がもっとほしい。


どうにかならないかと尋ねると、なんとかする当ては有るそうだ。


なんだと思えば、第一世代……賢者の爺さんや、宝石騎士のばばあの世代にいた人間以外……そいつ等を呼びつけるらしい。


だがそれを呼べるのは月の天使長だけらしく、なんでかわからないがその天使長が俺を呼んでいるそうだ。


ものすごく嫌だったが、渋々通信機の前に行ってみると、巻き毛のおばけみたいなのが画面に映っていた。もういっそアフロにすれば良いのに。


曰く、月の落下は止まったそうで、そもそも月が止まる事は織り込み済みだったようだ。


先輩はちゃんと説明をしてくれていたようだ。他の天使達は聞いていなかったようだが。


他の第一世代にも既に説明がしてあって、こちらに向かっていると言う。


近年まれに見る段取りの良さで感動した。さすがは先輩だ。


明日には島に着くと言う。完璧だ。


ただ先輩からのことずけで、「うっかりを減らすよう、見直しをきちんとするように」と言うなぞのアドバイスを貰った。


うっかりミスって、過去に行った人間に若いワインを渡した先輩に言われたくはない。


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