724/775
追いつめられて(19)
3020年2月9日
日が沈む前に、予定ポイントに到着。
だが海上からはお舟の信号をキャッチする事が出来なかった。それには相当焦ったのだが、潜ると反応があった。
アカ子が言うには出力が低いので、通信装置ではなく、何か別のシステムで代用しているのではないかとの事だ。おそらく墜落の衝撃で本来のシステムが使えなくなったのだろう
宇宙服を着て、海中に潜ってみた。宇宙服には海中で移動する機能はないので、誘導は怪獣に任せる。
正直浮上も出来ないので、背中に引っ掛けたワイヤーが頼りで、非常に心配だ。
日の光が届かない深度の真っ暗な所にお舟が居た。宇宙服、救命バルーンを経由して、アカ子に分析してもらうと、お舟は生きているらしい。
「意外とお早いですね、キャプテンって言ってます!」
声は聞こえないが、どうやら無事らしい。
本当に良かった。




