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惑星ジェミニ物語  作者: 森山 銀杏
第十六章「来訪」
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追いつめられて(12)

3020年2月2日


学者曰く、先輩の残した方程式は……何かの座標を求める方程式のようなものらしい。


「おそらく、天使達が言うお父様……の所に行く為のものだと思うが、全然わからん」


先輩はこの方程式が解けるような進化というか、技術発展をこの星の人に期待していたんだろう。


悲しいかな、上手くは行かなかったというか、上手く行く前に発動したと言うか。


とにもかくにも、問題を整理すると高濃度のエーテルの作成。方程式をとくこと。この二つだ。とりあえず月を止めて、止まらなかったら脱出するしか無い。


一ヶ月とのこり十四日の制限は”月が止まるまで”のリミットだ。そこから衝突まではまだ一ヶ月程度の余裕がある。どうにも成らなかったら、逃げの一手しかない。


夕方にアカ子が到着し、方程式を見せた。


曰く……複合的なよくわからん式であるらしい。理解は出来るが、天文学的な数字の列をでたらめな数を組み合わせて正解が噛み合えば式の答えが出てくるそうだ。


「わかりやすく言うと、ナンバー式の鍵の王様みたいなもんですぅ」とのこと。


先輩も解いておいてくれれば良いのに、と思うのだが……「今と先輩が待っている時間」を繋ぐ為の公式であるので、俺たちが解くしかないようだ。


アカ子の演算能力でも無理らしい。ただ……お舟ならあるいは解けるかもしれないとの事だった。


行動は決まりだ。


お舟を助ける。水を煮詰める。先輩の顔を拝んでくる。このながれだ。


学者曰く、高濃度のエーテルはあの屋敷の機械を使えば何とかならない事も無いかもしれないかもしれないとのこと……不安だが仕方が無い。


だが水を煮詰めるのは人手が居る。これは王子達が手を挙げた。


天使達の後ろ盾を使って、アシュテロンと交渉するそうだ。


王子としては……まあ仕方が無いと言う事らしい。月が降ってくるしな。


こっちはこっちで、無理矢理にでもお舟を引き上げなきゃ成らん……。この島で使えそうなものをどうにか見つけるしか無いな。


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