追いつめられて(7)
3020年1月28日
ラゴウに荷物なんかを載せて、賢者の爺さんと天使に会いに行く。
向かった先は予想外に戦場と言うか、野営地みたいな場所だった。
その中の家みたいな大きなテントの中で賢者の爺さんと天使が待っていたが、なんだか雰囲気が暗い。挨拶もそこそこに内容を聞くと、世界が滅びると言う。
また破壊神とか、そういうのかな? と思ったら、月が降ってくると抜かしてた。
笑ってみたが、全然笑い返してこない。
本当らしい。
いったい何がどうなりゃそうなるんだと尋ねると、月のお偉い大天使が「どうにもならん」とそうしたらしい。
話には聞いていたが、本気で月を落とせるとは思ってなかった。
他の仕組みはどうなってるんだと聞くと、月の大天使とやらは各試練の合否判定を下せる権限が有るそうで、ゴーレムの展開状況から判断して「これは無理だなぁ」と言う事で、地球に蹂躙されるくらいなら全部吹き飛ばしてしまえと……そういうことらしかった。
子供がゲーム機のリセットボタンを押すくらいの気安さだ。
お手軽すぎてゾッとする。アホじゃなかろうか。
天使と言うのは大体アホらしい。
それでどうするのかと言う話なのだが、月の動きが止められるリミット前に機械式ゴーレム——地球からの搬入を止めて、なんとかすれば、まあ何とかなるらしい。
その為に情報を持っているであろう犬耳を探していたとそう言う事のようだ。
ここから、空を飛んで天使の拠点まで行くと言うので先に行ってもらう事にした。
俺はアカ子を迎えに行くために別行動だ。なんにしても戦車は必要になってくる。
こっちにはラゴウが足に成ってくれるらしい。リンガーレイフォンがこっちについてくると言うのでまあ、そうなった。
しかし、月か……こりゃ地球に逃げた方が良いかもしれない。




