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惑星ジェミニ物語  作者: 森山 銀杏
第十六章「来訪」
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追いつめられて(6)

3020年1月27日


朝方、出発の準備をしていると緑色の何かが降って来た。


ラゴウだった。


久しぶりなのでどうしたと思っていたら、向こうは向こうで俺が居た事にびっくりしていた。ラゴウはリンガーレイフォンと犬耳を探しに来ていたそうだ。


また妙な繋がりだなと思っていたが、俺を捜している際に一度合っていると言う。


ラゴウとリンガーレイフォンは破壊神騒ぎのときに合っているから、顔見知りと言えば顔見知りだ。


探しに来たラゴウ曰く「賢者様が呼んでいる」らしい。


やる事が無くなって、エンジョイ爺さんに成っていたはずの賢者が何用だと思うのだが、すごく急ぎの用事らしい。


とはいえ、こっちもこっちで忙しいのだが……。


まあしょうがないので、リンガーレイフォンとは一旦さよならバイバイするつもりで居たら「お前もこい」という。


探されても居ない俺が行くのは意味が無いと思うのだが。


ラゴウ自身が賢者の命令で、連れに来ただけで詳しい内容は知らなかった。だが向こうには天使が居ると言う。


話を聞く限り、王子を殺しに来た奴っぽいが……そっち側で緊急事態が起こっているらしかった。賢者の爺さんは第一世代だから、言う事を聞くのも何となくわかる。


天使側の緊急事態と言うのが気にかかる。進行作戦でも始まったか?


その天使はアシュテロンとの繋がりが合ったはずで、爺やの安全は気にかかるが……まあ一人なら守れるだろうと、行ってみる事にした。距離も近いし、何とかなるだろう。


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