追いつめられて(6)
3020年1月27日
朝方、出発の準備をしていると緑色の何かが降って来た。
ラゴウだった。
久しぶりなのでどうしたと思っていたら、向こうは向こうで俺が居た事にびっくりしていた。ラゴウはリンガーレイフォンと犬耳を探しに来ていたそうだ。
また妙な繋がりだなと思っていたが、俺を捜している際に一度合っていると言う。
ラゴウとリンガーレイフォンは破壊神騒ぎのときに合っているから、顔見知りと言えば顔見知りだ。
探しに来たラゴウ曰く「賢者様が呼んでいる」らしい。
やる事が無くなって、エンジョイ爺さんに成っていたはずの賢者が何用だと思うのだが、すごく急ぎの用事らしい。
とはいえ、こっちもこっちで忙しいのだが……。
まあしょうがないので、リンガーレイフォンとは一旦さよならバイバイするつもりで居たら「お前もこい」という。
探されても居ない俺が行くのは意味が無いと思うのだが。
ラゴウ自身が賢者の命令で、連れに来ただけで詳しい内容は知らなかった。だが向こうには天使が居ると言う。
話を聞く限り、王子を殺しに来た奴っぽいが……そっち側で緊急事態が起こっているらしかった。賢者の爺さんは第一世代だから、言う事を聞くのも何となくわかる。
天使側の緊急事態と言うのが気にかかる。進行作戦でも始まったか?
その天使はアシュテロンとの繋がりが合ったはずで、爺やの安全は気にかかるが……まあ一人なら守れるだろうと、行ってみる事にした。距離も近いし、何とかなるだろう。




