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矢のごとく(22)
2950年 5月15日
宿題に出してた、アカ子とお舟の歌とダンスはなかなかのものだった。
アカ子のダンスは胸の揺れも含めてダイナミックな物だったし、お舟のダンスはホログラフィックを活かした巨大化、早着替えなど見応えも合った。
窓から見える星の瞬きを~の下りなんてなかなかだったと思う。
と言うか数に制限を持たせなかったから、一杯あったし。
船内設備も使用して演出にも凝ってたし、 ちょっとしたコンサートだった。
宿題制度は良い結果を出したらしい。
しかし俺もいい年のじいさんだ。
コールドスリープ中は年を取らないとはいえ、船内歴だけでも八十すぎてしまった。
肉体年齢と精神年齢だけ若いという事だ。
この場合、実年齢は戸籍に成るのだろうか?
しかし、この日記に書いている限りこの任務、俺は全然働いてないな。