暗転(30)
3019年11月9日
終戦の日。会場に天使が爆弾発言を持ってやって来た。
王子を殺せと言うのだ。ついでに俺も。
いろんな所の代表が集まった場の発言に、全員が口をつぐんだ。
爺やが否定の言葉を叫んだが、王子の身柄は拘束された。天使の発言は王様の判断よりも確かで、実行されるべきだと考えられているようだ。神託と言うべきか。
俺は全力で逃げ出した。
くそったれ。
天使曰く、アシュテロンの王は王子の義理の兄貴であり、そいつが正式な王になったあかつきにも終戦を行うそうだ。王子が切れるカードと同じカードを相手も切った。同時にこれからの平和に関しても発言していた。
「我々は未曾有の危機にある。諸君等には我々に従っていただきたい」とは天使の弁だ。
おそらく機械式ゴーレムに対する対策に人間の手が借りたいのだろう。天使に取っては人間の戦争自体が手を借りれない障害となったようだ。
ついでに俺も危険分子として、排除しようって腹づもりだろう。
まさかここで出張ってくるとは思っていなかった。王子の義理の兄貴も天使のお墨付きがあれ、王子殺しも容認されると考えたのだろう。
潜伏中だが、どうしたもんだ? 畜生が。




