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暗転(10)
3019年10月19日
捕虜から情報を聞き出す事に成功する。
どうやら昨日の味方に命を狙われた件が切っ掛けのようだ。
アシュテロンの所属ではなく、リコウダー王国の所属であるらしい。
噓かホントかはわからないが、本当であるならば戦争の継続をのぞむ一派が居るということになる。こういうときのお約束としては軍部だが……そこまではわからん。
爺や当たりと話を揉んでみたが、リコウダーも必ずしも一枚岩ではない。現状に不満を持つグループが居れば、戦争を機会と捉える奴も居るだろう。
現状のトップが戦争を良い機会だと考えてなければ良いんだが……最悪、王子は戦争のコマとして使われるかもしれない。
全く持って気の毒だが、そこまで責任は取れないし、持てない。
難儀なことだ。




