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惑星ジェミニ物語  作者: 森山 銀杏
第二章『光陰』
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矢のごとく(7)

2910年 4月30日


お舟の怒りも収まってきたのか、事務的にだが対応してくれる。


意外と気難しい性格をしてるらしい。ヒューマノイド形でもないのに、造形を気にしてるとは思わなかった。


加えて今日は俺の誕生日。


アカ子が俺にケーキを焼いてくれる。チョコシフォンケーキだ。


ちょっと泣きそうだった。なんか胸の中が暖かくなった。

宇宙旅行も悪くないもんだ。


ハッピーバースデイ、俺。これで俺も二十二か。特に何もないな。


虫みたいに大人に成ったら羽化とかしたら面白いのに。


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