504/775
刺客(25)
3019年 7月4日
町に到着。オスマンさんを訪ねに行くと、夜には戻ってくるらしいので、町をブラブラする。
聞こえてくる話題は戦争の事がほとんどだ。
四年か、五年ぶりの戦争は身近な危険でもあると同時に好奇心をくすぐられるものなのかもしれない。
特に戦場が隣の国だと脅威に思いづらいのだろう。
あのとき、海岸から攻められていたらそんな悠長な事も言ってられなかったのだろうけども。
しかし戦力の分散は悪手だと思う。とは言っても、地球の割と短時間で移動できる状況とは違うから、有効な手なのかもしれない。
オスマンさんには要請で戦場に出る旨と、石鹸は順調に作られていると言う話をしておいた。受け取りには支障はないと言う話をすると感心された。
オスマンさんの仕事のほうも、戦争のあれこれでまた忙しいようだ。
各領からも兵隊の派遣が始まっているらしく、徴兵されている所もあるらしい。そういう話を聞けば、傭兵枠で参加する事も悪い事ばかりではないだろう。
義勇兵扱いされては、給与がもらえるかもあやしい。
まあ、傭兵でも負ければ貰えるかは怪しいのだが……。




