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2890年(5)
2890年 3月10日
昨日の喧嘩が問題になった。上官から呼ばれた。お説教された。
俺だけが悪い訳じゃないと弁解したが、聞く耳持たず。
おまけに原因を聞かれたから、彼女に振られたと報告しなければならなかった。
なにを血迷ったらそんな報告を上官にしなくてはいけないのか。
そんなに俺をいじめて楽しいかと、神様を呪ってやりたい。その時点で死にたくなった。
だが、その上官に「娘を紹介しようか」と言われて、ますます死にたくなった。
「年明けのパーティで、あなたにそっくりなカバのお嬢さんを見ましたよ」と言ってやりたかった。
さすがに言えなかったが、丁重に断った。