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刺客(19)
3019年 6月28日
日が昇る前に石の鎖の材料を運び出し、怪獣に取り付ける。
海に去って行く怪獣の姿は映画みたいで中々だった。ちょっと良い仕事をした感じがある。
これでお舟の反応が見つかれば良いが……。
何はともあれ、大きい山が片付いた。
俺が出来る仕事も見直さなきゃならん。
ひとまず、最初の想定してた流れに戻すことが先決だ。
軌道にのれば、俺が寝ていても工場が回るようにしたい。
その為にはもうちょい、石鹸の増産が見込めたほうが安定するが……まだ販売もしてない状態では、設備を増強するのは躊躇われる。
基本的に海水から作れるアルカリの量が生産の目安になる。
大型のタンクがあれば、もう少し違ってくるはずだ。タンクと言うか、特注の桶みたいな感じになるだろうが……しかしそうなると、毒物も心配だ。
空気に散らして悪影響が出るのも良くない。
何か空気を流す仕組みでも考えなければならないかもしれん。




