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惑星ジェミニ物語  作者: 森山 銀杏
第十二章『外敵』
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刺客(12)

3019年 6月21日


アカ子から追加のレプスレポートが届く。


内容は人類の発展を促す計画に関してだった。


先輩の残した遺産みたいなもんだ。


基本的に先輩は自身の発見した元素……レプスの言葉を借りるとエーテルをもっと有効活用したかったらしい。


「エーテルはいろいろ影響があるみたいです。地球の科学技術と同じような科学技術の進展にはならないと思います」(ウサギ)とアカ子の意見もくっ付いていた。


最後のウサギはまた意味も無くファンシーだ。


人型のロボットが出始めたのが二十世紀か、二十一世紀だったはずだ。


理屈はわからないが、似たような性能のものが、これくらいの文化レベルから動いてるなら、地球のような技術発展はしないかもしれない。


その発展を促すのに、先輩は外的な要因が必要だと考えていたようだ。


仕掛けの数はすべてで九個。


解放されるごとに、何らかの外的要素が解放されるそうだ。


セプティムムはラテン語で第七と言う意味らしい。解放する条件は『大量破壊兵器の誕生』、解放したのはどうやら俺のぶっ放した戦車の撤甲弾が原因であるらしかった。


条件を達成すると、レプスか、あるいは別の天使の誰かが起きてくる仕組みになっていたらしい。


破壊神もその仕掛けの一つで第三に当たるようだ。


条件は『魔法の解析と過去の情報の風化』で、破壊神がうろつくようになるらしい。


おそらく破壊神はある程度文明が育ったところで発生する、新手の自然災害のような

ものだったのかもしれない。


その他、人口の量であるとか、時間経過であるとか、大陸の発見であるとか……条件を達成するごとに、何かが出てくるようになっている。


先輩は俺よりも大掛かりな事が好きだったようだ。


第九を解放すると、月が降ってくるらしい。


解放条件は『すべての条件を解放すること』であるから、年数の制限が途中にあるので千年は大丈夫なようだ。


さすがに千年合ったら俺は死んでる。


地球からこんな所まで来た人間が変人ではないわけがないが……堀を作るとか作らないとか言っている俺からすると規模がでかい。


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