表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
惑星ジェミニ物語  作者: 森山 銀杏
第十二章『外敵』
483/775

刺客(4)

3019年 6月12日


頭が痛い。


怪獣の次は天使が来た。


頭に輪っかこそ、浮いてないが……背中に羽が生えてて空を飛んでいた。


目を疑ったが、飛んでるものは飛んでいたから仕方が無い。


怪しい奴はいないかと村人に聞いて、村人が説明したのが俺だったらしい。それで村人を引き連れて屋敷まで訪ねて来たと言う。


そんな天使が俺の姿を見たとたん、襲いかかって来た。


なので殴り返したら、ものすごい勢いでその場にいた全員から怒られた。


村人も、俺の奴隷も全員だ。


神の使いを殴るとはどういう事だと言うので、向こうが襲いかかって来たんじゃ無いかと説明するのだが、聞きやしない。


不敬で、罰当たりなのだそうだ。


そりゃ、都合のいい時しか神様には祈らないが、天使に祈った事は無い。


というか、暴力を振るって来たら、それはもう翼の生えた人でしかない。


それが殴って来たなら、それはもう殴り返す対象だ。


俺は間違って無いと思う。


だがどうにも神罰が他の村人に落ちる前に、生け贄がいるな。みたいな雰囲気になった。


それはさすがによろしくない。


宗教戦争は後に引けないのは知っている。神託とか、聖地とか、そう言うのは戦争の引き金になるのだ。


エキサイトして来た村人がどうにもならなさそうだったので、治療すると言って、こっそりナノマシーンを打ち込む。


起き上がった天使はいい具合に誤解を解いてくれた。


「問題ないわ。私は彼を試したの。マジマジ、ホントよ、ホントだから、これマジバナ」


横で聞いていて、かなり頭が悪そうな説明だったが、村人達は納得していた。


羽が生えているだけで、あそこまで説得力を持つのは意外だ。


見た目って重要なんだなと思う。


しかし、このびっくり訪問はなんなんだ? 


こっちは工場の大切な立ち上げ時期だと言うのに……。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ