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惑星ジェミニ物語  作者: 森山 銀杏
第十章『王者』
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ジェントルメン(9)

3019年 4月2日


鎧の改装は以外と難しかった。


専用の工具がある訳でもなく、重量が増しても丈夫さを増す方向で調整を行う。特に脚部には力を入れたので、踏ん張りが大分利くようになった。


ヘルメットが変わって視野角が広がった分、こちらの顔がばれやすい。何か覆面的なものを買う必要がありそうだと考え、覆面を買いに行く。


しかし仕事が雑だとは思わないが、センスが無いのか、全体的に右に歪んでしまった。


ハンマーで無理矢理修正したのがまずかったのかもしれない。


ふとひらめいて、マントを買いに行ったが高かった。

なんで値段が違うのかと訪ねると、そもそもマント自体の仕様用途の多くが儀礼用でもあるらしく、発色が良く、また防水性もあるからのようだ。

何らかの加工が施されているのだろう。


普通の人が着るのは見栄えが悪いポンチョタイプで、俺が持っている雨具もこれだ。

そう言えば前にカードの加工を樹脂で行っていると聞いた。

やわらかさを残しつつ、それを体を覆い隠すマントでやると高額になるのだろう。


ずいぶん前に合った傭兵は結構な金を出したに違いない。


諦めて帰る途中、ふと思いつき赤い顔料を買って帰る。


これでジェントルメンな爺さんから貰った毛布を染めて、鎧に付ければ遠目からはマントに見えるかもしれない。毛布は元々茶色だが、鎧の造形も誤摩化せる。


とりあえず爺さんに洗濯用の桶を借りて、顔料と一緒に放り込んでおいた。明日には染まっているだろう。実に楽しみだ。


コロシアムでは何やら大会を開くらしい。既に枠はある程度決まっていて、一般枠としてバトルロイヤルで勝ち残った選手が出場できるそうだ。


張り切って勝ち上がった。出場枠はゲットしたが、控え室で傭兵に聞くところによると一般出場枠は噛ませ枠らしい。きちんとした訓練を受けた奴は遠慮を知らないから、危ないと思ったらすぐリタイヤするようにとアドバイスを受ける。


そういや、リンガーレイフォンも手加減がヘタだった。


あんなのが出てくるなら、厄介というか……めんどくさい。


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