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惑星ジェミニ物語  作者: 森山 銀杏
第九章『従業員』
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従業員(31)

3019年 3月7日


ナノマシーンが問題ないと判断したのか、これがどうして痛い。昨日より格段に痛い。


失敗したかもしれない。ナノマシーンを信用しすぎただろうか?


最初の段階で体を作り替えて、ナノマシーンはそれを保持する事を基本としてくれる。


怪我の治りも早いし、病気にも成らない。待っているのは老死だけだ。


むろん死なないと言う事ではないが、死ににくくはなる。


だから必ずしも快適に生かしてくれるわけじゃない。


絶食中なら栄養素を最適化して限界一杯まで生かしてくれる。怪我の痛みでショック死しないようにもしてくれる。


任務に忠実なのはメカに課せられた使命だと言うべきか。必要ないなら過剰には働いてくれない。脳内麻薬でラリるのを防いでくれていると思うしかないが、それでも痛い。


これも全部、誰の所為だ……こう考えるのが反社会の考え方に繋がるのかもしれない。


よかれと思ってやったが、実際怪我すると辛い。誰が褒めてくれるわけでも無し。


まあ、この痛みで厄介ごとを振り切ったと思うしかない。


税金のあれこれは惜しかったが、時間的束縛はお舟の救出にはデメリットに成るかもしれない。まだ流れ星に関してもオスマンさんに調べてもらっている最中だ。


情報を整理する前に腰を据えるのは良くないだろう。


リンガーレイフォンと婚約すると言うのも出来かねた。俺に土台が無いと言うのもあるが、俺は結局のところ宇宙人だ。事情によっては夜逃げも勘定に入れないと行けない。


そんな明日の我が身も判らないのに嫁さんを作るのは実際問題難しい。男女の付き合いも実際問題難しいだろう。


なんにしてもお舟の事が一段落するまでは、私的には腰を据えるのは難しい。


しかし明日も乗り合い馬車。痛みが激しくなるようだったら、考え直したほうがよさそうだ。

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