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惑星ジェミニ物語  作者: 森山 銀杏
第九章『従業員』
349/775

下準備(35)

3019年 2月1日


朝起きると、要らん勘違いをしたリンガーレイフォンが喚いた。


「口の中が変、なにをした」


それはお前の寝ゲロだ。馬鹿野郎。


オスマンさんのところに行って話をしたいんだが……。


どうにもならないので、思いついてアカ子に連絡を取ってみた。


『近くまで帰ってきてるなら、帰ってくれば良いと思いますけどぉ』


なんてフ抜けたことを言うんだ。指名手配されたら石鹸販売が出来なくなるんだぞ。


そうなりゃ、宝石もパー。それこそ、山賊でもして当面の上を飢えをしのぐ事に……しまった、アカ子のやつ飯を食べなくても平気だった。道理で能天気なはずだ。


しかし、帰ってくれば良いと言うアイディアは良かった。


治安維持は俺の仕事だったが、犯罪者を更生させるのは別の人だ。


ならば犯罪者疑惑をかけられるのが俺でも、払拭するのは別の人でも良いはずだ。


人格者ならアンリエードが一番だろうと、アカ子と変態マスクには部屋から出てくるなと伝えて、アンリエードの家に騙くらかせてリンガーレイフォンを連れて行く。


話をどう持って行こうかと思っていたら、アンリエードはリンガーレイフォンと顔見知りだった。リンガーレイフォンも覚えていた。


アンリエードが話を膨らませて、実に和やかな空気になった。


アンリエードの旦那さんが前将軍だったらしい。将軍と言えば軍部のトップだ。彼女の息子と領主の娘のクラウンが婚約をするくらいだから、中々偉いだろうなと思っていたが正しかったわけだ。


驚いて、しみじみしているうちに気がついたら、リンガーレイフォンが俺の弟子になる事が決まっていた。


……空気が和んで、気がついたら、そう言う事になっていた。


油断した。


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