下準備(34)
3019年 1月31日
監査の人を見送ると入れ違いで、リンガーレイフォンがやって来た。
弟子になりたいという。
……おう?
とんちきな事を言い始めたなと思っていると、「貴方の戦い方は変。学ぶところが多い」という。
学ぶも何も、反射と気合いでなんとかしてるだけだ。教えられる事も無い。
「正直、道場とかに行った方が良いぞ」と言うと、既に卒業した後らしい。どうにも彼女はそこを最年少で一人前になったそうだ。
「もし承諾してもらえないなら……危険分子にする」
宝石騎士権限で犯罪者に仕立て上げられるらしい。
……若くて優秀な奴は道を踏み外すとひどいらしいが、道を踏み外す原因にされた事もそうだが、犯罪者にされるとなると言葉を失う。
冷静になれと、説得したが結局話を聞かないところは変わらない。
仕方が無いので飯を食べながら説得しようと思ったが、酒を飲んで話を聞こうと思ったらよけいにひどい事になった。若いのに責任のある立場でいろいろと溜まっていたらしい。
「……せっかくでかい胸してるんだから、男でも捕まえたらどうだ」
とアドバイスしたのに、襲いかかってきた。
スタンガンを使う羽目になるし、宿屋に運べば寝ゲロ吐くし。
どうにも俺にはアドバイスに向いたセンスが無いらしい。地球に居た頃もそうだが、お舟相手にも揉め事をおこしていたくらいだ。
俺は面倒を見られる側の人間だと思っていたんだが。




