下準備(23)
3019年 1月20日
宿屋で夕飯を食べてるとドーレスと宝石騎士のリンガーレンフォンがやってきた。
なんじゃ? と思ったら、俺が村に来たと知って話を聞きに来たと言う。
しかし、リンガーレイフォンの視線が鋭すぎて、ちと怖い。
まったく身に覚えがなかったが、破壊神ゴーレムの追撃にきたのがリンガーレンフォンだったらしい。ついでに言うと、この間の犬羊の対応にも手を貸す予定だったとか。
どっちも俺がやっちゃったぜ。
と言うわけで、活躍の場面を取った俺を睨んでいるらしかった。働き者め。
ワーカーホリックってやつだ。もっとおおらかに、構えた方が良いと思う。
しかし問題は別の宝石騎士を倒した破壊神ゴーレムを俺が倒したと言う事にあるらしい。
だから、なんなんだよと話を聞いていると、どうやら宝石騎士のお誘いをされている……らしかった。
「名誉な事だ。軍に入りたがっていただろう? よかったな! ただ者ではないと思っていたが」と話すのはドーレスだが、それは半年前だ。もう事情が違う。
「実は商売を始めようと思って」と切り出すと、二人とも目を点にしていた。
その後、リンガーレイフォンがめちゃめちゃ怒り出した。
なにか、スイッチを押したらしい。
決闘まで申し込まれてしまった。明日、戦わなくてはならない。
石けん売りになる道のりになぜ決闘が……。
この日記を書いてても理解できない。どういうことだ。