再戦(2)
3018年
戦車の中で昼過ぎまで寝ていた。アカ子と合流して体のリズムが戻ってきたらしい。
良くない傾向だ。ダメ人間に戻りそう。
ラゴウを戦車の上に乗せて、昼夜を問わず戦車を走らせている。
浮遊戦車の大きさは少し大きめの小屋くらいだ。
動く家と言うのはなかなか的確な言い方だと思う。
この戦車も魔法の道具扱いで何とかなる物なのだろうか……、未だに判断基準が分からん。
船が墜落する前の俺の命令を、アカ子は実行していたらしく、様々なものが積み込まれていた。
とりあえず、展開式の太陽発電装置が乗っていたのは助かる。
これで宇宙服の稼働もかなり自由が利く。多目的戦闘服の予備があったのも助かった。洗濯はしていたが、もうずっと着たきりすずめだったから。
アサルトタイプのブラス銃はとっておきだ。ハンドガンタイプよりも連射が利く。
ただハンドガンと違って隠してはおけない。使いどころとしては難しい。
使用方法は要検討だ。
加えてナノマシーンアンプルが増えたのは良かった。知的生命体が住んでいるこの星なら、一番応用範囲が広い。とは言ってもこれまでで俺とアカ子で一本ずつしか使ってない。使わずに済むならそれが良い。