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帰路(1)
3018年 10月27日
アンリエードのお土産を何種類か購入する。
塩漬けのお肉や、香辛料、砂糖や乾し果物などだ。手堅くブローチも買っておく。
しかしお土産とは……地方の基地を順番に回る教導隊が、酒の席でお土産代が馬鹿にならないと愚痴っていたのを思い出す。
さすがにそんなに度量の狭い事は言わないが、なにを買えば良いのかは迷うは迷う。
まあ、渡し過ぎで悪いと言う事は無いだろうと、いっそ開き直っていろいろ買った。
箱をおまけで付けてくれたのは助かった。
うまくいけば、四日くらいでアンリエードのいる村まで付けるはずだ。
そう考えると大した距離じゃない。移動にそれだけ時間を掛けることに慣れてしまうのも、どうかと思うが……王都まではもっと遠い。
俺の渡した情報が王都まで運ばれて、返事が来るとしても、ずいぶん先の話になるだろう。町に戻って来た時、情報が入ってきていたら良いな。