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惑星ジェミニ物語  作者: 森山 銀杏
第一章『旅立ち』
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2890年(22)

2890年 3月27日


候補者が俺を含めて二人に減っていた。検査で×が付いたらしい。

俺と彼のどちらかが宇宙船のパイロットになるということだ。

なんだか、ライバルがギラギラした目でこっちを見てきた。きっとまじめなエリートさんだ。


検査は真面目で、適当にこなす。無理だったら言ってくれ。早めに中央観光がしたいんだ。


しかし精神検査は面倒だ。


信じてる神? お盆は仏教、クリスマスはキリストを、腹痛の時は絶対神を信じますと言ったら、呆れられた。

日本人は無節操だと言われたが、半分しか流れてねーよ。


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