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惑星ジェミニ物語  作者: 森山 銀杏
第一章『旅立ち』
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2890年(21)

2890年 3月26日


いつぞやのオーダーメイドのマシンドールの注文が来た。


マシンドールは人型をした人工知能を持った機械。禁止用語で言う人造人間だ。


外見は俺がほぼ自由に設定できるらしい。見た目がきれいな方がうれしいから、女性型にしておいた。

しかし注文票の中で、いろいろ弄っていたらよくわからなくなった。


俺の理想の女性を作れと言われているようなものだ。そんなもの弄れば弄るほどよくわからん。


これだったら、四つ位の標本を準備されて、どれだと選んだほうが楽だ。

どうせ、美形しか選ばれないんだろうし、男優なり女優なりの写真を並べておけば良いのに。


よくわからんから、かわいい子でお任せにしておいた。身長だけ俺より低くしてもらえればそれでいい。


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