王都へ(1)
3018年 9月8日
順調に進んできたので、夕方には町に付いた。
行きがけの強行軍が噓みたいだ。仕事は無事完了なのだが、ジョージのいる酒場に男か女か解らん重装備の兵隊が五人位いた。
基本的に酒場に居るのは、ならず者だ。厳つくて、金がない。だから全身武装の鎧は非常に目立つ。俺が宇宙服を基本着ないのはそうした悪目立ちを防ぎたいからだ。
そいつ等は俺を捜していたらしい。無理やりどこかへ連れて行こうとしたので、抵抗した。
そうするとそいつ等は剣まで抜いた。剣を抜いたらそりゃもう、合図みたいなもんだ。
ぶっ飛ばしてやった。失礼な奴等だ。
ほかの傭兵の奴らは、俺に向かって能天気に拍手をしていた。
正座させようとすると、膝が曲がらなかったので、膝の部分をひっぺがして無理矢理正座をさせた。
「一体、何の用だ」
説明させると、王都に来てほしいと言う。
何のこっちゃ。とりあえず、明日の朝、宿屋に迎えに来るように告げた。
ジョージは俺にまた別の仕事を紹介したそうだったが断った。
再び宿で宇宙服を確認して、再交渉する。忙しそうで何よりだと宿屋のおばちゃんは笑っていた。まあ、仕事かどうかもわからないんだが。
ベッドが柔らかい。考えてみたら、馬車にクッションを持ち込めば、かなり快適になるのではないだろうか。名案だ。