独り立ち(34)
3018年 8月19日
とりあえず、町での山賊引き渡しは無事終了。手続きでずいぶん手間取ってしまった。
子供扱いされると、こういうときに不便だ。
山賊を連れて行っても信用されない。御者のおっちゃんが付いてきてくれて助かった。
しかし、この町はヨッサムの町と比べるといささかしょぼい。
コルビナー領は他の領と比べても大きいと言うのは本当らしい。
クラウンが噓を言ってた訳じゃなかったんだな。
もしかして、クラウンって結構すごいお嬢様なんじゃないだろうか?
しかし多分、途中の村で来なかった傭兵は山賊とつながっていたんだろう。
もしかすると、傭兵夫婦の時から怪しいのかもしれないが、俺は別にそこを調べるのが仕事じゃない。でも紹介屋のジョージには文句を言ってやろう。
顔が広そうだから、アカ子の情報を集めてもらうのもいいな。
そう言えば、ドーレスにアカ子の件を頼み損ねていた。借りたお金を返すときに一緒に頼んでおこう。
そう言えば、王冠を売るのはクラウン経由だった。王冠を売る、クラウン。ジョークになる。でも、この星に英語がわかる奴がアカ子とお舟しかいない。
説明するのが大変だ。チクショウ。
山賊は根絶やしに近い成果かもしれないとのことだった。
治安が良くなって何よりだ。報奨金も明日の朝にはもらえるそうだし。
それが一番何よりだ。
でも儲かってしまった。うはは。お肉を食べよう。