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独り立ち(28)
3018年 8月13日
馬車に揺られるのも大変だ。乗り合わせた人の中には俺を奇異の目で見る奴はかなりいる。そりゃそうだ。
子供が傭兵してると思われているに違いない。そんな風に思われている事に腹も立たなくなってきている。俺も大人になったものだ。
そんな客には嘘の練習だと思って、適当に話に応じる。
同時に気になっていた事の統計を取った所、俺はどうやら地球換算で十二~十五歳位に見えるらしい。
傭兵夫妻も俺をそれくらいに認識していたようだ。俺の年齢を二十一と言う事にしておいた。えらく驚いていた。
一歳サバを読んだ事に理由は特にない。見た目に関しては魔女の呪いと言うと感心していた。どうやらこの言い訳でなんとかなりそうだ。
だが、嘘に関しては内容を煮詰めておこう。設定はこまかい方がよかろう。