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惑星ジェミニ物語  作者: 森山 銀杏
第六章『大地』
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独り立ち(27)

3018年 8月12日


今日も講義は続く。傭兵と言うのは、体が資本。と同時に、コネと言うのも大事らしい。基本的に、紹介屋と言うのは多種の仕事をとって、振り分けるのが仕事だ。


まあ、斡旋業者だからそりゃそうだ。


たいして傭兵も、安全かつ実りのいい仕事を見つけなければならないと夫婦は言う。


どこで怪我をするかわからないような仕事だ。そうすべきだろう。


実りの良い仕事を得るには、仲介屋に信用される事が大事であるともいう。


そうすれば仲介屋も、信用が必要だが難しくない仕事を斡旋するようになるのだとか。


それも解る話だ。信用度が必要な仕事と言うのは無論あるだろう。


秘密を守るとか、極秘とか。口止め料が報酬に入るとすれば、単純にそれでも儲けが出るだろうし、信用されている人間を直接雇いたいと思う事もあるだろう。


だが同時に、この傭兵夫婦のからくりも読めてきた。やはり、ジョージのまわし者だ。


信用された方が得だぞと吹き込むことで、俺に真面目に仕事をさせようとする。


多少、疑問を抱くような——賃金の安い仕事を回しても、信用を得るためだと我慢する効果も見込めるようになるのだろう。


それも熟練と思わしい夫婦の言葉となれば、なおの事。夫婦と言うのも信用度を上げるポイントだろう。なので、本当に夫婦かどうかもこの際怪しい。


だが、言っている事に間違いもない。ただ言い方に一定の方向に進ませようとする意図が含まれているだけだ。


ここはあえて騙されて……いや、言いなりになっておこう。


自分の能力には少なからず自信があるのだから。


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