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惑星ジェミニ物語  作者: 森山 銀杏
第五章『居候』
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未知との遭遇(7)

3018年 7月6日


アンリエードに連れられて村に出向く。


近くの村はリション村と言うらしい。住民三百人ほどの小さな村だった。


映画で見る中世か、近代の町並みのようだった。地面はむき出しだが固く成らされている。


建物も木造が多いが、レンガや石造りの家が無いわけでもない。


俺の星だと逆に手間がかかりすぎるので、木造の高級品の家が並んでいるのを見ると感心する。


この星では多数の村、その中心となる町と言う形成があるらしい。そうした町が所属しているのが国なのだろう。


村ではアンリエードが俺に服を買ってくれた。


それまでは、アンリエードの旦那さんや息子さんの服をまくり上げて着ていたから、動きやすい。


どうにも子供様なのだが……まあ、気にしてもしょうがない。


将来的には古着では俺のサイズを探すのは難しいかもしれない。平均身長のだと明らかに大きいからな。

しかしそれを言えば軍隊時代も、俺に合った制服は数が少なくて大変だった。今はまだ良いが、大人らしい服装も気にしておかなくてはならないだろう。厄介だ。


この辺には東洋系の俺の顔は珍しいらしく、アンリエードはずいぶん質問攻めにあっていた。


どうやら、アンリエード自身も村人から気に掛けられているようだ。しかし、あたりの人間のでかさには驚いた。


村中、見上げるような巨体だらけとなると威圧感がすごい。


どうやらこの村だけかもしれないが、平均身長は男性の方が低い傾向にあるようだ。


昔に行った昆虫博物館に居たカマキリを思い出す。あれはメスの方が大きかった。


生物的な観点で言えば、母体の方が頑丈である方が高い生存率を出すという話もあるから、不思議ではないのかもしれない。


しかしそれでも男性の平均身長も二メートル以上。低くて二メートル行くか行かないかくらいだった。


平均身長で言えば目算だが男性二.三メートル。女性だと二.四と言ったところか。


俺が横に立つと本当に子供のように見えるだろう。俺からすれば、壁でしかない。うーむ。コンプレックスが刺激されるが、慣れるのだろうか。


又男女の間で体格差がない分だけ、職業的な差も見受けられなかった。


たとえば鍛冶場でも普通に女性が槌をふるっていたし、男性が子供の面倒を見ながら家事をしている場面もあった。


無論女性が家事をしている所もあったし、逆というわけではなく、垣根がないのだろう。

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