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第3話 超合金! ティザードウォルフ!

「なんだよコイツ」

 人生で勝てる気がしないものに出会ったのは何度目だろうか。

 間違いなく最初は、あの親父だったと断言できる。次に覚えているのは、その昔親父が繋げた異次元から出てきた単眼の猛獣。

 そして最後は……、

「グルルルルルルルルル――――」

 今、あたしの目の前で唸り声をあげているコイツに違いないだろう。

 ソイツは体高が4メートルにも及ぶ、鋼でできた巨躯を持つ大狗。夜中の晴れた空に浮かぶ月が、大狗の姿を美しくも不気味に照らす。

 あたしが、勝てないと感じる理由。それは、ただ立っているだけでアスファルトを貫いている鋭利な爪、排熱のために空けた口から除くぶっとい牙。……そして何よりコイツを作ったのが、あたしの親父だってことだ。

「き、キ、キ、キキキキキキイちゃんヤバいよぉ。さっきからあの犬、お肉が欲しそうな瞳でこちらをジッとみているよ。間違いなく僕らお肉扱いだよ」

「うろたえないで! 直人。あたしだって本当は怖いんだから」

 あたしと直人が、どうしてこんな勝てそうな気のしない機械生物に挑んでいるのか。

 あたしは、この場に居ないとおかしいはずなのに、早々と逃走した人物に思いをはせた。


  *  *  *  *  *


「キイ! 見てくれよ〜、これ」

 雨木家の広い地下にある広い開発スペースで、親父が発明したロボットのお披露目をしていた。

 そのロボをざっくばらんに説明すると、大型の猟犬のような怖そうな姿をした巨大なA○BOといった風情だろう。

「この前は、超合金ロボとか作ってなかったけ? アレ、前に誤作動でロボが立ち上がって家が半壊したのを忘れた?」

 あたしは、飽くなき親父の懲りない野望にあきれてしまう。親父もあんときに研究室がボロボロになって泣いていなかったっけ?

「だ〜いじょ〜ぶだぁ。その点は抜かりない。研究も施設もバックアップはきちんとある」

 その「大丈夫」、ちっとも大丈夫な気がしない。

「あとこれは、決して趣味で作ったんじゃないんだからな。今回は仕事でなんだからな」

 あ〜、ウザイ。けど、理由は分かった。

 悔しいが私たち雨木家は、親父の出所不明のブラックな収入によって生計が成り立っている。

 自他ともにマッドサイエンティストを認める親父は、公には研究をお金に換える方法がない。そこで親父は自身の研究を裏で売って、膨大な報酬に換えている。

 おかげで我が雨木家は、そん所そこらの金持ちよりもよっぽどお金があったりする。もっとも生活費に回されるのは1割だけで(その1割でも十分な額だが)、残りは全て研究費に回されていく。

 その研究費が、親父の実験でのやらかしを増加→私が巻き添え→成果が出てお金貰う→研究費へ→実験でのやらかしを増加→……のサイクルを生んでいるのだから嫌な循環だ。

 とにもかくにも、あたし達一家は親父の収入で暮らしているから、仕事ならとやかくはあたしはいえないのだ。

「そうそう、作るついでにこんなものも作ったんだ」

 親父はゴソゴソと白衣のポケットをまさぐり手を抜き取ると、手の平サイズの赤と白の二色でできたボールを握っていた。

 ちょっと待て! それは、まさかそれは……。

「君決めた! 行け!」

 親父は手にしたボールを、大きく振りかぶって床へと投げつけようとする。

「ちょっと待てぇー!」

 嫌な予感を感じとって待ったをかけようとしたが、時すでに遅く、床に投げられたボールが開いて中から何かが飛び出した。 

 飛び出したそれは、茶色い虎柄模様が入った黄色い鼠で……。


「チュゥゥゥゥゥ!」


「電気ネズミ型ロボ。その名も『○カチュー』だ!」

「アウトォォォォォーーー!!!」

 いやな予感はそのまま当たった。

 有名な某玩具会社に全力で怒られるよ! そもそも、さっきこのロボットの名前を『メカチュー』って呼んだよね? 何故伏せるの。メ○チューでもメカ○ューでも良かったよな? わざわざ「メ」の部分を伏せなくてもいいよね?

「行け! メカチュー。『でんきショック』だ」

 止めてー。それ以上、上塗りをしないでー。とてもじゃないけど、これ以上の責任を取れないから。

「いやー、パパの発明は大したものだろう。どうした? そんなにも落ち着かない振りして。もしかして『パパこんな可愛い物も作れるなんて素敵! 良いぞ、もっとやれ!! パパだーい好き』なーんて思っていたりして。照れ無くてもいいよ、さあパパを褒めちぎりなさい」

 頭が痛い、どうしてくれようこの親父。

「さあ、キイよ。パパにドーンと甘えなさい! そっちから来れないなら、こっちから頬ずりしに来ちゃうぞ〜☆」

「ハイ! ドーーーン!!」

「げふっ……。…………。――中々良いタックルだ。ちょっと痛かったけど、パパはキイにならハードタッチでも大歓迎さ!」

 肩を鳩尾に入るように狙って突っ込んだはずだが、当の本人は満足した笑みで『さあ、もっと! ウェルカァァァ――ムゥ!』なんて言っている。キモチワリイ。

 一体どこからそのタフネスは湧いて出てくるのだろうか。

「――で、まだ説明をしていないこの大型A○BOは何?」

「よくぞ聞いてくれました。やっぱり、パパの発明した新作のロボットが気になってしょうがないよね」

 いやいや、あんたが勝手に脱線しただけだよ。今だってここにいるのは、親父が「絶対切れない頑丈ロープ」で縛って連行したからじゃんか。

「この機械犬の名前は『ティザードウォルフ』。音の響きでテキトーにつけた。イケているだろう?」

 正直、DQNとかキラキラなんてワードが出てきたが、いつものことだし、言っても聞かないから言うのは止める。

「ボディーはロマンの超合金製。最高速度は驚きのマッハ3。半流動性合金によって実現した継ぎ目が無く柔軟な関節部は、機械とは思えないしなやかな動きを可能にしたんだ。そして極めつけはパパ特製の人工筋肉。これを、これまたパパ特製の油圧ポンプと組み合わせることによって、瞬発力がパないことになているんだよ。もちろん隠し要素もたっぷり詰め込みました」

 相変わらず、親父のデタラメな「ぼくのかんがえたすごいはつめい」っぷりに飽きれてしまう。

 昔親父に、どんなものが発明できないかと訊いたことがあったけど、そのときは「たぶん天地」と本人自身も曖昧な様子で返された。ちなみに、このつい最近同じ質問をしたら「おそらく宇宙開闢」と返答がスケールアップしていた。

「お楽しみと動作確認も兼ねてさっそく起動してみようか。キイ、そこの『押すな』ボタンを押して」

「断る!」

 どうして押したら嫌な予感しかしないものを押さないといけないのか。そもそも『押すな』ってしといて、押したら駄目なら作るなよと一言申したい。

 あたしがボタンを押すのを渋っていると……。

「キイのいけず! ま、勝手に起動はするんだけどね」


 ――ブウゥゥゥゥン。


 ティザードウォルフに繋いである機器のパワーランプが点灯し、動き始めた。

『プログラムスタンバイ。システムオールグリーン。動力炉接続カウントダウン5・4・3……』

「さあ、目覚めろ! そして貴様の力を知らしめてやるのだ!」


『起動準備OK! ティザードウォルフ WAKE UP!!』

 ――ウォォォォォォォォン!!!

 

 親父の呼びかけに呼応して産声を上げたティザードウォルフは、高さが5mはある天井に当たらんばかりの巨体を起こし……、

 ――ドカ、バキ、メリ、ボキ、グシャ。

「ノォォォォウ! 私の実験成果が……」

 元気よく親父の実験場を突き破って外へと飛び出していった。


  *  *  *  *  *


 それから三日。依然としてティザードウォルフは捕まえられなかった。

 いくらあたしが強くても、相手は曲がりなりにも親父の作ったロボ。難なくいくわけがない。

 あたしがいくら能力を駆使しても、相手は逃げ足が一級品で、見つけてもすぐに逃げられてしまう。

 肝心の親父はあの日から、『ちょっと世界超合金サミットに行ってきます』と書置きを残して出て行ってしまった。携帯電話はつながらない。

 ただ、幸いなことと言えばまだ、話を聞きつけた煩わしい悪の組織や正義の味方がやって事だろう。あいつらが絡むとややこしいことになる。

 この町は、どんなことがあっても「また博士の仕業か、まあ娘さんが何とかするでしょ」で済んでしまう順応性を持っていて、こんな時助かると思う。

 あたしは直人に協力を頼んでもらい。夜中にようやく5回目の発見に成功し人気のいない公園追いつめることができた。


 ――ここから冒頭部分。


「き、キ、キ、キキキキキキイちゃんヤバいよぉ。さっきからあの犬、お肉が欲しそうな瞳でこちらをジッとみているよ。間違いなく僕らお肉扱いだよ」

「うろたえないで! 直人。あたしだって本当は怖いんだから」

 マッハ3の逃げ足で撒いてばっかりだった相手が、一転して今度は飢えた獣と化していた。

 親父は一応、この機械犬の事について書置きに記していた。

『p.s. そうそうティザードウォルフはエネルギーが無くなれば自分で補給する賢いロボです。そのエネルギーとは町中に普通に溢れている有機物です(意味深)。補給は三日後ぐらいになると必要になるんじゃないかな』


 さて問題です。この文面の意味は何か。

 ・ヒント1 作ったのは、あのマッドサイエンティストな親父です。

 ・ヒント2 ティザードウォルフのエネルギーは、町中に普通にあふれている有機物です(意味深)。

 ・ヒント3 人は有機物でできています。

  

    アンサー ティザードウォルフは人食いロボットです。

 

 考えたが、この解答が一番濃厚な気がする。本当に何やってんだよあのバカ親父は。

「キイちゃんマズイ! こっち来るよ!」

 ティザードウォルフは素早く追いつめるような動作ではなく、ゆっくりとこちらへ向かって歩いてきた。

「絶対に、家が恋しくなったとかいう訳じゃないよな」

「うん。あれって手負いのだったり飢えていたりして、油断ならない状態の瞳をしているよね」

 ティザードウォルフが、ぎらついた瞳でこちらを視線を一切そらさず一心にこちら見ている。

「直人! 下がって!」

 先手必勝。まだ動きのないティザードウォルフを、討つべくあたしは右フックで奴の頭を狙う。

 危ない雰囲気を出していても、相手はエネルギーが残り少ないロボット。そう動けるはずはない。

 思い通り、ティザードウォルフは避けるそぶりを何一つ見せず、あたしは難なく頭を打ち抜く。

 いつも最低でも相手をよろめかせることができることができるワンパンチだったのだがいつもとは手ごたえが違い、拳が触れるとたちどころにガツンとした衝撃が伝わった。

「いっったぁーい! こいつ硬い」

 相手は骨の芯から痺れた感触を味わった右腕が、奴の頑丈さを知らせた。

「ならこいつでどうだ!」

 打撃がきかないことが分かったあたしは、すかさず両掌に電撃をまとった掌底を放つ。

 相手はロボット、頑丈な装甲の下は精密機械が詰まっているはず。高電圧をかければどれだけ強くても、緻密な構造のロボットはひとたまりもないはずだ。

「なぁ!?」

 ティザードウォルフは電撃をくらって倒れるどころか、電撃からエネルギーをもらったようで、元気づいてしまった。

 衝撃だけでなく、どうやら親父は電撃による対策もきっちりと組み込んでいたらしい。

「ぐるるるるぅぅぅぅぅ!!」

「しまった!」

 エネルギーが少し回復して動きがよくなったティザードウォルフが唸り声を上げ、直人目掛けて走りかかって行く。

 直人とティザードウォルフの距離は十分だったと思うのに、奴の俊足はすぐに詰めてしまう。

 あたしも奴を引き留めるべく、急いで直人の元へ向かうのだが到底間に合ったものではなかった。

「あっあぁ……。死んじゃう! 直人が死んじゃう!」

 足が砕けそうになるほど力を籠めて地面をけるけど、あたしはやっぱり間に合わなくて、大きな口に頭を飲み込まれていく直人がいて、一瞬の出来事で何もわかっていない直人の顔が焼きついて、次見えた景色に目が熱くなって……。

「直人ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 ティザードウォルフは直人の頭を丸々咥えこんだ。

「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 激情に駆られたあたしは、ガムシャラにティザードウォルフへ突っ込んでいき、手が馬鹿になってしまうのも構わずにやたらめったらに殴る。

 手から血が流れて、拳を握れなくなったら次は足でひたすら蹴りまくった。

 その足も、疲れて蹴る力が無くなってくれば、今度はあたしは身も砕けそうなタックルを続ける。

 けれども、ティザードウォルフは口を、直人を離そうとはせずモゴモゴと動かし続ける。

「返せよぅ……直人を返せよ……」

 気づけば、涙は頬を伝ってしたたり、鼻から汚い汁が溢れて、グシャグシャな酷い顔でそんなことを言っていた。

「あたしの……大好きな人を……奪っていくなよぅ」

 いくらぶつかっても、全く反応が返ってはこない事に、無力感に苛まれてあたしはすがる様に泣いていた。

「うぁぁん!」

 そりゃあもう、大泣きで。

「直人がぁ、あたしの大切な人が亡くなるよぅ……」






「キイちゃん?」


「直人!」

 ふとすれば、食べられていたとすっかり思っていた直人の声が、すぐ傍で聞こえる。

「大丈夫なの?」

「ああ、……舐められて体中がベトベトになっているけど……大丈夫みたいだよ」

「ふぅー。よかったー……」

 ティザードウォルフが、いくら殴っても決して放さなかった直人を口を開けて解放した。

 ベタベタになっていたものの、直人の無事が分かったところで急に安心しあたしはその場にへたり込む。


「ハーハッハッハッハ。どうやら終わったみたいだな」


「親父!? てめぇ〜、いままで何処に居やがった!」

 高笑いをしながら暗がりから現れたのは逃亡中の親父だった。

「いや〜我が娘ながら、可愛いい泣き顔をしていたよキイ。この通りバッチリと、パパのメモリーズブックに登録さ」

 人を喪って悲しむ顔を見て可愛いとか、相変わらずの外道っぷりだと思う。

「親父ぃ、人の泣き顔見て可愛いとか、とんだ良い趣味してるな」

「だろだろ! ホラホラ見てこの写真! こんなに目も瞼もこんなに泣き腫らしちゃって……か〜わ〜い〜い」

 ある程度予想はしていたが、だめだコイツ、全く皮肉が通じない。

「他にも、ココとかソコとかあんな所とかも〜かわ……、あ! 忘れてた忘れてた。大事なことなので2回言いました」

 あたしが飽きれている間に、可愛い自慢を続ていた親父が、ふと何かを思い出す。

「よーしよし、良い子だぞティザードウォルフ」

 ティザードウォルフを気持ちよさそうに撫でる親父と、気持ちよさそうに撫でられるティザードウォルフ。

 もしかして……もしかしなくてもコレは……。

「待て!」

 立ったまま動かなくなるティザードウォルフ。

「よし! おすわり!」

 ペタンと腰を落として、お座りのポーズをとる。早い。

「おて! おかわり!」

 ささっと動かして足を交互に親父の出した手に乗せる。

「たて! 伏せ」

 やっぱりだ……。ティザードウォルフは、親父の支持を何の無駄なくこなしていく。

「よし、いけ! ごぅほーむ!」

 最後にタッタッタと、家の方向へとティザードウォルフは駆けていった。

「言うこと聞くのかよ!」

「ああ、しかも、別に私以外の人も聞いてくれるぞ!」

 じゃああれか? 奴を追いかけている「待て―」とか言ったら待っていたのか。ひょっとして直人を放したのも、あたしが返せって言ったからか。

「親父が最初から戻れとか言っていたら解決したのか?」

「ええ〜、どうしてそんなことを? せっかく面白くなるように仕組んだのに、取り消さないといけないのさ!」

 最初からお前の仕業か!

「ホラ、起動してパパ最初に言ったじゃん、『貴様の力を知らしめてやるのだ!』てさ。だから、ティザードウォルフは外を飛び出していったんだよ」

 あれかーーー! 

「でも親父。さすがに、こんな人食いマシーンを外に出すのは質の悪いぞ」

「人食いマシーン? ティザードウォルフが? あの子は、ベジタリアンだよ」

「でも、確かに直人を襲った」

「ああ、それはね。直人君への懐き具合は『食べちゃいたいぐらい』に設定していたからねぇ。所謂ところ、ペロペロってやつだよあれは」

 食べちゃいたいって普通懐く側じゃなくて、懐かれる側の感情だよねそれって。

「第一、あれはとある国の王様に頼まれ作った息子への玩具だよ。人を殺すわけないじゃないか」

 いやいや、普通の玩具はあんなに強いものじゃありません。明らかに、軍事目的の利用を想定したレベルです。

「子供はどんな遊び方で玩具を使うか分からんからな。強度は任天○なみを目指した。例え、ハルマゲドンな展開でも綺麗に残るぞ!」

 子供がハルマゲドン級のどんな遊びをするっていうんだよ! 絶対ねえよ!

「それにな、キイ。よく聞くんだ。人殺しの道具なんか作って何がいいよ? わたしだって人だ。自分を殺せるものなんか生み出したって、それに滅ぼされるだけさ。自衛のためなら、人は殺さなくても倒せば十分」

 親父は、妙な所でちゃんとしている。普段がアレな分、お前が言うな感が半端ないが、私が認める親父の唯一のいい所だ。

「…………いちゃ…………大好…………て…………れた」

「どうした直人? 何をぶつぶつ言っているの」

「あ、あぁ! あ、なんでもないよ」

 何でもあるでしょうに、あからさまに落ち着きがないよ。それに、助かってからずっと顔が真っ赤だ。たぶん、ピンチにあった時の一時的な興奮状態なだけで病気じゃないようだ。

 何かをあたしに隠しているような態度は気になるけど……、

「まっ、いっか! 直人、ティザードウォルフの涎でベトベト。顔だけでもあたしのハンカチで拭いてあげるから、こっち来て」

 無事だった直人の顔を見るだけで、それは割りとどうでもよくなってきた。

「えっ、でもそれじゃぁ」

 直人は、あたしのハンカチを汚すのが悪く感じているらしく距離を取ろうとするから、あたしは直人を捕まえて優しく顔を押さえた。

「別に洗えばあたしはまた使えるからいいの。それに、この柄はたくさん持っているから代わりはあるよ。ちょっと動くなよ」

「顔、顔近い!」

「イイでしょ今更。長年見慣れた顔でしょ」

 そう、長年見慣れたあたしの幼馴染の顔。

 だけども、あたしは今更ながらちょっとだけ恥ずかしくて、

「えへへ」

 無理やり笑ってごまかした。 

 いやー、自分で書いておいてなんだが、直人君の空気っぷりが酷い。作品の魅力が欲しいなら、ちゃんとキャラを描けないとね。

 そんなわけで次回の話は……と現時点では決まっているわけではなく内容は未定。また次がいつかは分かりません。もっとも現時点でもまだ読者は居ないんだけどね……ハハハ(苦)。

 おそらく目下構想中の別話がでるほうが先かもしれません。それじゃあ。ノシ

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