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今後、次話投稿されない可能性が極めて高いです。予めご了承下さい。

かいぶつ が あらわれた

作者:気狂いピエロ
 拳銃使い、魔女、将軍、博士。
 役割に支配された生き方しかできない連中が、ゆっくりと世界に染みこんでいく。そんな役割を与えられた生を『我々』は世界レンズを経由して観測する。
 王国は革命で倒れ、共和国は大衆に焼かれる。
 拳銃使いと、無愛想な魔女はそんな世の中のカスの一片として拳銃をぶっ放し、魔法を使い、人を殺し、たまに助けて、飯を食う。音楽に耳を傾け、書物に心躍らせ、それでもやはり人を殺す。
 将軍と感情的な魔女は、『塔』からあふれ出す怪物どもの相手をしながら、淡々と政治に明け暮れる。戦いにおいて優秀、政策において鋭敏な二人は、徐々に人の枠を離れ、自らが規格外の怪物に近似していく。
 頭のおかしい博士は、世界のあり方を問い直すことを諦めて、ただ全てを肯定し続けて、なにもかもを楽しむ。それは方法論的虚無主義ではあるものの、それでいてロマンチズム。
 冒険者ギルド、暗殺者ギルド、騎士団は各個に組織としての意思を持ち始め、それを構成する人々を歯車たる器官へと置き換えてゆく。
 共和国、王国、都市国家連合、諸部族会議は『塔』に目を向けながら、互いに剣と銃を突きつけあう。
 新人類と旧人類は相互に断絶し、播種船は飛んでくるわ、第一異星人と接触するわで話は混迷を極め、ますます分けがわからなくなる。
 ドゥルーズだのフーコーだのがそれぞれに役にも立たない持論をまくし立てはじめ、科学は方法論となり強い人間原理が機能し始める。それでいて役割を与えられただけの『キャラクター』たちは、うやむやな物語に対して反旗を翻す。
 わけもわからず能力バトルが始まり、挙句の果てにはSFもどきになり、重力の虹を論じ、百年の孤独に打ちひしがれ、緑の家にたどり着こうとする。ジョージ・オーウェルがそんなサマをあざ笑いながら嘘つきだけが現実を見ることができることを強弁する。
 
―そして、世界システムという怪物が、誕生する。

 その世界システムに対して、並行世界のエヴェレット多世界解釈上の存在である女子高生が世界征服というカウンターアタックを決める。
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