体で払ってもらえます?
朝の準備をしていると、裏口をノックする音がした。
「はーい」
ブレッドが扉を開けると、四人の女性冒険者が立っていた。
「あの...すみません!」
あの森で助けた冒険者パーティだ。
「あ! この前の...!」
「ブレッドさん! やっと会えました!」
リーダーのステラが駆け寄ってくる。
赤髪をポニーテールにまとめた彼女は、ブレッドと同じくらいの身長で、剣を腰に下げた剣士だった。
防具の上からでも分かる豊満な胸が、息を切らせるたびに揺れている。
「あの時は本当にありがとうございました!」
リリア、ノエル、アリアも深々と頭を下げた。
「いえいえ、お怪我は治りましたか?」
「はい! あのエリクサーのおかげで完全に回復しました!」
「それで、お礼がしたくて...」
ステラが言いかけて、ふと自分たちの姿を見下ろした。
「...あ」
四人とも、旅の汚れでかなり汚れていた。
森から王国までの道のりは遠く、数日間の移動で埃まみれ、汗まみれである。
「ご、ごめんなさい...こんな格好で...」
「気にしないでください! それより、少し汚れちゃってますし、冒険者ギルドに併設の大浴場に行きませんか? 私もたまに使わせてもらってるんですよ」
「え?」
ブレッドはにこやかに笑った。
「モブさーん! ちょっとお店お願いしてもいいですか?」
「「「はい、お任せくださいッ!」」」
◇◇◇
冒険者ギルドの大浴場。
冒険者は昼夜問わず依頼があるため24時間開いている。
石造りの広々とした空間に、湯気が立ち込めている。
朝早いせいかブレッドたちの貸し切りとだった。
「久しぶりのお風呂...」
「やっぱり大浴場は最高ね...」
星空会の四人が感動の声を上げる。
「それじゃあ、ゆっくり浸かりましょう」
五人は体を洗い、湯船に身を沈めた。
「はあ...生き返る...」
ステラが目を閉じて、至福の表情を浮かべる。
その隣で、ブレッドもゆったりと湯に浸かっていた。
「あの、ブレッドさん」
リリアが改まった様子で口を開いた。
「あの時のエリクサーなんですが...お代を払わせてください」
「え? いいですよ、別に」
「いえ! あれは貴族でも滅多に手に入らない代物です。それを三本も...!」
「そうです! 私たちの命の恩人なんですから!」
ノエルとアリアも食い下がる。
「でも、パン開発のついでに出来たものですし...」
「ついでって...」
四人は頭を抱えた。
エリクサーをついで作れる人間がいるだろうか。
「本当に、お代はいりませんから」
「せめて何か...!」
ステラが必死に食い下がる。
その押しの強さに、ブレッドは少し考え込んだ。
そして、ステラの胸に視線を向けた。
豊満な双丘が湯の中で揺れている。
ブレッド自身は、お世辞にも胸があるとは言えない。超がつくほどの貧乳だった。
「...それじゃあ」
ブレッドはゆっくりと口を開いた。
「体で払ってもらえますか?」
「「「「!!!!」」」」
その瞬間、四人の表情が固まった。
「か、体で...!?」
ステラの顔が真っ赤に染まる。
「えっ、ええええ!?」
「ブ、ブレッドさん、それは...!」
「ステラ、落ち着いて!」
リリア、ノエル、アリアも大慌てだ。
ステラの脳裏に、様々な妄想が駆け巡る。
「あ、あの...わ、私、そういう経験は...」
「?」
ブレッドはきょとんとした顔で首を傾げた。
「胸、揉ませてもらえますか?」
「...は?」
一同、思考が停止した。
「えっと、実は祖父が言ってたんです。『パン生地のこね具合は巨乳に通ずる』って」
「...え?」
「私、胸が小さいので、感覚がいまいちわからなくて...」
「...」
ステラは複雑な表情で、自分の胸を見下ろした。
命の恩人の願い。
それが胸を揉ませてほしい、というだけなら。
「...わ、わかりました」
「本当ですか! ありがとうございます!」
ブレッドは嬉しそうに湯船を移動し、ステラの隣に座った。
「それじゃあ、失礼します」
ブレッドの手が、ステラの胸に触れた。
「ひゃっ...!」
最初は優しく、表面をなぞるように。
次第に、生地をこねるような動きになっていく。
「むにゅ...むにゅ...」
「んっ...あ...」
ステラの顔がどんどん赤くなっていく。
「なるほど...この弾力...」
ブレッドは真剣な表情で、まるで職人が素材を吟味するかのように揉み続ける。
力加減、揉む速度、手のひらの使い方。
「あっ...ダメ...そんな...」
「発酵した生地の感触に似てますね...」
「んっ...ブレッド、さん...」
ステラの声が甘くなっていく。
「ステラ...大丈夫...?」
リリアが心配そうに声をかける。
「もう、やめ...」
リリアが止めようとしたその時。
ブレッドの手が、リリアの胸にも伸びた。
「あっ...!」
「リリアさんも揉ませてもらっていいですか? 比較したいので」
「え、ちょ、ちょっと...!」
銀髪のリリアも、ステラに負けず劣らずの胸の持ち主だった。
「こっちはもう少し柔らかいですね...」
「やっ...!」
そして。
「ノエルさんとアリアさんも、お願いします!」
「「ええええ!?」」」
黒髪のノエルと茶髪のアリアも、次々とブレッドの魔の手に落ちていく。
「むにゅむにゅむにゅむにゅ...」
「あんっ...!」
「やっ...だめ...!」
「そんな...触り方...っ!」
大浴場に、四人の声が響き渡る。
「なるほど...それぞれ違う感触ですね...」
ブレッドは真剣な表情で、まるで研究者のように呟いた。
「これは勉強になります! パン作りに活かせそうです!」
「「「そ、それは...よかった...です...」」」
四人はぐったりとした様子で湯船に沈んでいた。
「ありがとうございました!これで先ほどの件は清算されたということで!」
ブレッドは満面の笑みで湯船から上がっていく。
残された星空会の四人は、しばらく放心状態だった。
ステラが自分の胸に手を当てる。




