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パン屋開業します!え、いつもの食材たちが最強モンスター?なわけないっ(笑)  作者: もがみなち
きらきらパン 

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13/14

帰宅するまでが遠足です

ステラは複雑な表情でその光景を見つめていた。

ドライアドたちへの魔力の受け渡しが終わり、全員が満足そうな表情を浮かべている。


「「「ありがとう、お姉ちゃん!」」」


ドライアドたちが一斉に頭を下げる。


「いえいえ。それで、果物はいただけますか?」


「もちろん! たくさん持っていって!」


ドライアドたちが嬉しそうに果物を集め始める。

ミラクルベリー、シャインフルーツ、シトラ。

それぞれ袋いっぱいに詰め込んでくれた。


「こんなにたくさん、ありがとうございます!」


ブレッドは嬉しそうに笑う。

果物と、先ほど採取した薬草。

これで依頼も完璧だ。


「お姉ちゃん、また来てね!」


「また魔力、分けてね!」


「約束だよ!」


ドライアドたちが名残惜しそうに手を振る。


「はい! また来ますね!」


ブレッドは満面の笑みで手を振り返した。


◇◇◇


隠れ里を後にして。

ステラとブレッドは、森の中を歩いていた。


「あの、ブレッドさん」


「はい?」


「さっきの慣れてましたね」


「はい。いつものことですよ」


ブレッドはあっさりと答えた。


「いつもの?」


「田舎のドライアドさんとも、週に一回くらいやってましたから」


「週に一回!?」


ステラが驚いて声を上げる。


「はい、その代わりに小麦をもらってます」


「小麦を...」


「ドライアドさんが育てた小麦はとても質が良いんですよ」


ブレッドは何でもないことのように言う。


(田舎って、どんな環境なの!?)


「ブレッドさんの田舎って、どこなんですか?」


「サイハーテ村です」


「サイハーテ村...聞いたことないですね」


「そうでよね...小さな村なので」


(どこなんだろう、それ...)


(そんな遠い場所から、よくここまで来たな...)


「それより、ステラさん」


ブレッドが嬉しそうに果物の袋を見せる。


「これで新作パンが作れます! 楽しみです!」


「そ、そうですね...」


「それに依頼も達成できましたし早く帰りましょう!」

ブレッドが元気よく言う。


「はい...」


ステラは疲れたような表情で答えた。


◇◇◇


森の入口まで戻ると。


「それじゃあ、また背中に乗ってくださいね」



ブレッドがしゃがみ込む。

ステラは諦めたように、ブレッドの背中に乗った。


「それじゃあ、出発します!」


次の瞬間。


ブレッドの足が地面を蹴った。


「ひゃああああ!」


ステラの悲鳴が風に消える。

数分後。


「着きましたよ」


ブレッドが足を止める。

目の前には、ハジマーリ王国の門が見えた。


「は、速い...」


ステラはふらふらとブレッドの背中から降りる。


「それじゃあ、依頼の報告をしましょう!」


ブレッドは元気いっぱいに、ギルドへと向かった。


◇◇◇


冒険者ギルドの受付。


「依頼、完了しました」


ブレッドが依頼書とヒールハーブを差し出す。


「確認しますね...はい、確かに。お疲れ様でした」


受付嬢が報酬の銀貨3枚を渡す。


「ありがとうございます!」


ブレッドは嬉しそうに銀貨を受け取った。


「初依頼、成功ですね」


ステラが微笑む。


「はい! おかげさまで、果物も手に入りましたし」


ブレッドは果物の袋を見つめる。


「これで、新作パンを作ります!」


「楽しみにしてますね」


「はい! できたら、ステラさんにも食べてもらいたいです!」


「ぜひ、お願いします」


ステラは笑顔で答えた。


◇◇◇

ギルドを出ると、ブレッドは急いで自分の店へと向かった。


「ただいま」


店は休業日のため静かだ。

ブレッドは果物の袋を調理場に運ぶ。


「わぁ...」


袋を開けると、色とりどりの果物が輝いている。

ミラクルベリーの鮮やかな赤。

シャインフルーツの金色の輝き。

シトラの爽やかな橙色。


「これで、どんなパンができるかな...」

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