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パン屋開業します!え、いつもの食材たちが最強モンスター?なわけないっ(笑)  作者: もがみなち
きらきらパン 

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農家さん...?

「「「こんにちは」」」


緑色の髪をした小さな少女たちが、ブレッドとステラを見つめていた。

見た目は10歳くらい。

人間と同じ肌色だが、緑色の髪が特徴的だ。

そして、頭には色とりどりの花が咲いている。


「もしかして、ドライアド?」


ステラが信じられないという表情で呟く。

ドライアド。


森の精霊とも呼ばれる、伝説の種族。

普通の人間が出会うことは滅多にない。


「こんにちは!」


ブレッドは満面の笑みで手を振った。


「私、ブレッドって言います!」


「「「...」」」


ドライアドたちは、じっとブレッドを見つめている。

警戒しているのか、それとも。

次の瞬間。


「「「すごい...!」」」


ドライアドたちが一斉に声を上げた。


「この人、すごい魔力...!」


「こんなに強い魔力、初めて感じる...!」


「キラキラしてる...!」


少女たちが目を輝かせながら、ブレッドの周りに集まってくる。


「え? えっと」


ブレッドは戸惑いながらも、笑顔で応じた。


「あの、皆さんは農家さんですか?」


「「「農家?」」」


ドライアドたちが首を傾げる。


「はい。こんなに綺麗な果物を育てているなんて、すごいなって」


ブレッドは周囲の果樹を見回す。

色とりどりの果物が実っている。

ベリー系の小さな実やうろこ状の皮に覆われた黄金色の果実、丸くて鮮やかな橙色の果物がそこにはあった。


「私たち、ドライアド」


一人の少女が答えた。


「果物を育てるのが、私たちの役目」


「でも、農家って言われるの、初めて」


少女たちがくすくすと笑う。


「そうなんですか!」


ブレッドは嬉しそうに笑った。


「素敵なお仕事ですね!」


「「「ありがとう!」」」


ドライアドたちは嬉しそうに笑った。

一方、ステラは混乱していた。


(ドライアドって...警戒心が強いはずなのに...)


(なんでこんなに懐いているの...?)


ドライアドは魔力に敏感な種族だと聞いたことがある。

強い魔力を持つ者には友好的に接するという。


(もしかして、ブレッドさんの魔力が...?)


ステラはブレッドを見つめた。


「ねえねえ、お姉ちゃん」


一人のドライアドがブレッドの手を引いた。


「果物、見せてあげる!」


「本当ですか!?」


「こっちこっち!」


ドライアドたちに囲まれながら、ブレッドは果樹の間を歩いていく。


「これはミラクルベリー。甘くて美味しいよ」


「これはシャインフルーツ。光る果物」


「これはシトラ。酸っぱいけど、爽やかな味」


ドライアドたちが次々と果物を紹介する。



「わぁ...どれも美味しそうです!」


ブレッドの目が輝く。


「これ、パンに使えそう...!」


「パン?」


「はい! 私、パン屋なんです」


「パン屋?」


ドライアドたちが首を傾げる。


「パンを作って、お店で売っているんです」


「へえ...」


「それで、果物を分けてもらえたりしませんか?もちろんタダとは言いません!」


ブレッドは真剣な表情で尋ねた。

ドライアドたちは顔を見合わせる


「果物、あげてもいいよ」


「でも、条件がある」


「条件...?」


「お姉ちゃんの魔力、少し分けてほしい」


ドライアドが真剣な表情で言った。


「魔力...?」


ブレッドは首を傾げる。


「私たち、魔力をもらうと、もっと良い果物が育てられるの」


「強い魔力を持つ人から分けてもらうと、すごく元気になる」


「お姉ちゃんの魔力、とっても強いから...お願い!」


ドライアドたちが目を輝かせる。


「魔力を分ける、どうやるんですか?」


「キスすればいいよ」


「キスですか」


ブレッドはきょとんとした顔をした。


「魔力の受け渡しは、キスでできるの」


「そうなんですね」


ブレッドはあっさりと頷いた。


「わかりました。それで果物がもらえるなら」


「「「本当!?」」」


ドライアドたちが歓声を上げる。


「それじゃあ、お願いします」


一人のドライアドが、ブレッドの前に立った。

そして、つま先立ちになって。


チュッ

唇を重ねた。

数秒後。


「はぁ...すごい...」


ドライアドが恍惚とした表情を浮かべる。


「体中に魔力が満ちてく...」


「次、私!」


「私も!」


ドライアドたちが次々とブレッドにキスをしていく。


「ちょ、待って!」


ステラが慌てて声を上げる。

しかし、ブレッドは慣れた様子で次々とドライアドたちに魔力を分けていた。


「はい、次の方どうぞ」


まるで診察でもしているかのような、淡々とした様子。

ステラは複雑な表情で、その光景を見つめていた。

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