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妃とセリム皇子

まだ、セリム三世となる前の話

エーメと出会って間もなく頃の…


◇ ◇ ◇


トルコ式の踊りに音楽 

これは女性だけでなく男性の舞もある

遊牧民時代には 

そうした踊りは生まれて

ひと時の一種の陶酔状態の慰め


歌声にトントンと足音 

次には、足がステップのリズムに廻るように幾たびも踊る

くるくると廻る姿が何処か不思議


幾何学文様の窓飾りに…イスラム独特な様式の部屋

ペルシャ絨毯の足元に低いソフアの椅子が置かれ

彼女らはそんな舞を見ながら楽しんでいた。


水パイプに 半ば透き通った菓子甘いロクサム それにトルコ式のコーヒー 

妃の方は蜂蜜で甘くした薔薇水を口にしている

歓談の最中


「母上」「何かしら セリㇺ」

前の皇帝の息子セリㇺが自分の母に

そっとタイミングを計り 注意深く話す


「エーメは素敵な方ですね 

控え目で穏やかで愛らしく美しい

私達の言葉にペルシャ語の方なども 

かなり上達しました」

皇子の一人セリムは注意深く言葉を選ぶ


「うふふ セリㇺは彼女とも仲がいいもの 

時々、言葉や習慣を教えてるとか」


「あ、はい」

やや戸惑いの表情を見せた後でセリㇺは答えた


「セリㇺや・・愛しいセリㇺ」


「かの昔々の時代にコンスタンノーブルを攻略され 

今のこの都イスタンブールを得た

偉大なる皇帝マフメト2世陛下」

遠い処を見る様に妃が言う


「あの方が定めた法 

今でこそ世継ぎの皇帝以外は兄弟は皆殺し 

それ以外の皇子は殺された

その半ば、法と化した律令は解かれたけれど」


「幾度も皇子達が争い、国が割れ多くの者達が死んだから」


高価な宝石をつけた指先 優雅な仕草で 

それから薔薇水を口に含んで それから言葉を続ける


「母上」

「セリㇺ 私達の立場は危うい一面がある それは命取りなのよ」


「私も貴方の気持ちは分からなくもないけど・・」

切ない表情を見せる妃


「私達は殺されずに済んだ でも・・」


「エーメは貴方の叔父である皇帝ハミト一世の妃になるの」


アラベスク 幾何学文様の窓から

『エーメ』こと『ナクシデイル』が部屋に歩いて来ている姿が見えて


彼女の姿に気が付き その様を見て 瞳を大きく見開くセリㇺ


エーメは白いトルコ風の帽子 

帽子には横に長方形の赤いガーネットの宝石がつけられ 白い白鳥の羽飾り


黄緑と青を基調に舌美しい衣装を着て 光の中、緑なす中庭との光景は絵画のよう


二人の窓辺の姿に 無邪気に手を振るエーメ







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