仏蘭西革命のその後の話
トプカプ宮殿の中、庭園でセリム三世は報告を聞いていた…。
「フランスのルイ16世が王位を剥奪され、家族と共に幽閉されたと?」
「はい、セリム三世皇帝陛下、平民の身分とされ
裁判も…
今はルイ・カペーと呼ばれているそうです」
「馬車で国外に逃亡しょうとして捕らわれたという話もございます」
「処刑されるやも、知れないが…」セリム三世、皇帝は呟く
「王妃の実家は神聖ローマ皇帝、オーストリアの ハプスブルグ家だ、彼ら諸外国の王家の軍隊も動きだすか…」
「皇帝陛下、フランスの国内でも内乱騒ぎが多発しているようでございます」
「…そうか、フランス国家が消え去る可能性もあるのかも知れないな、ルイ16世とは直接の面談をした事は無いが、文通のやり取りを長くしていたが」
「私としては、心が痛むが…」
「では、陛下」「うむ」
軽くため息をつくセリム三世
その後、近くにいたエーメことナクシデイル、アフメト皇子と顔を合わせる。
「陛下」
「フランスは大変な騒ぎだが、現時点では我らオスマン帝国は干渉すべきではないだろう」
「今の所は…とても残念だ」
庭園で心地よい風が吹く
東屋でくつろぎながら…
「お茶に菓子を…」
タトゥル(デザート)のバクラヴァに
ムハッレビ(ミルクプリン)、ロクム、ヘルヴァ
果実のコンポートに似たホシャフ
果実汁を混ぜた冷たい飲み物シェルベティ、
チャイ、ジャスミン茶などが次々と目の前に並ぶ
「仏蘭西の菓子マカロンも頼もうか、麗しきナクシデイルの為に」
「まぁ、陛下」
「ナクシデイル、実は仏蘭西から料理人を呼ぶつもりだ」
「おいでアフメト皇子」
穏やかな笑顔でセリム三世はまだ幼いアフメト皇子を膝に乗せた。
「ふむ、道化師を呼び、楽しもう」
穏やかな静かな時間 それはひと時の…




