エーメとダイヤモンドの装飾品
「時々、皇帝陛下に皇子様達が御多忙そうですわね」
「地方の豪族であるアーヤーン達に
直属の兵士イエニチェリが何かと騒動を起こしているらしいわ」後宮の女たちはそんな話をしている。
「良い子ね、私のアフメト皇子様」
揺りかごの我が子に話しかけながらエーメは愛しげに頬を撫でた。
「やあ、ナクシデイル(エーメ)」
「セレム皇子さま」にこやかに笑顔を見せるエーメ
「最近はお忙しいようですねセレム皇子様」
「国務に私は関わっているから」
「少し顔色が良くないです、母后様も心配しておられましたわ」
「ふふ、心配してくれるのか ありがとう」
「ナクシデイル様、今宵 皇帝陛下が歌と舞をご所望です」
アフリカ系、黒人の宦官はエーメに向かって告げた。
無論、歌に舞を踊った後は皇帝との夜伽
ほんの束の間、その刹那
セレム皇子は顔を強ばわせて悲しげな切ない表情を見せる。
「湯浴みに衣装の準備を」宦官
「ナクシデイル、これを」セレム皇子は美しい大きなダイヤの宝飾品を手渡す
ダイヤの腕輪に首飾り
「まあ、なんて大きくて素晴らしいダイヤモンド」「私からの贈り物、フランスの王族の持ち物だったダイヤモンド 伝え聞いた話だ」
「ロンドンで加工した逸品の品物だよ」
「宜しいのでしょうか!」
「とても良く似合う 素晴らしいダイヤは美幌のナクシデイルに相応しい」 「ではまたナクシデイル」
「はい、殿下」
ナクシデイルことエーメを見送り
ため息一つ
先日聞いた話では
フランスでは動乱の気配があるとか
この先にはどうなるのか




